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【IT動向リサーチ】
NFT(Non-Fungible Token)に関する動向

2021年06月10日 先端技術ラボ 金子雄介


本レポートでは、NFT(Non-Fungible Token)に関する動向を考察した。

NFTとは、ブロックチェーン上で発行された、代替不能なトークンである。デジタルコンテンツに付随するメタ情報(コンテンツ保管場所など)を、改ざん困難なブロックチェーン上に記録することで、コンテンツに資産性を付与する鑑定書を発行するようなものである。

デジタルコンテンツは複製が容易であるため、原本と複製品との区別がつかず、希少性を表現できなかった。原本に対応したNFTを発行することで、原本の唯一性・真正性を証明できることから、コンテンツに希少性(資産性)を表現できるようになった。また、NFTが備えるプログラマビリティ(プログラム可能性)を用いて、二次流通時でも作者が収益を得られるように設計できるようになった。これらによって、作者の収益増と保有者の資産流動性向上という双方の観点から、NFTが期待されている。さらに、NFTに対し、ブロックチェーン上で発行された暗号資産やセキュリティトークンと同様に、経済的価値を見出す人が増えている。

NFTは、その流動性向上を図るため、利用者の多いブロックチェーンであるイーサリアム・ブロックチェーンのERC-721規格を基に作られることが多い。NFTには、デジタルコンテンツの保管場所などが記録されるが、デジタルコンテンツ自体はブロックチェーンに記録されない。また、デジタルコンテンツが複製不能になるわけではないことに注意を要する。

NFTの用途は、ゲームキャラクターを筆頭に、収集品や動画像といったデジタルコンテンツ全般へと広がっている。また、IoTチップと組み合わせて実際の物品の管理に用いる事例もある。NFTの市場規模は、2021年第一四半期(1~3月)で約15億ドルであり、その約3分の2をデジタル収集品サービス2種(NBA Top ShotとCryptoPunks)が占める。

NFTは発展途上であり、さまざまな課題も抱えている。その多くは、NFTの基となるブロックチェーンやトークン全般に共通する課題である。また実用上は、法律・税制面も重要となる。特に、現在の日本法上、NFT自体は有体物ではないため所有権は認められず、NFTの売買において何を取引しているかを慎重に確認する必要がある。

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