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JRIレビュー Vol.8, No.92

関西経済見通し

2021年07月24日 若林厚仁西浦瑞穂


関西経済は、新型コロナの悪影響を受けながらも、世界経済の回復を背景とした輸出・生産の持ち直しにけん引され回復傾向をたどっている。先行きを見るうえでのポイントは、外需を起点とする企業部門の回復の持続性と個人消費の行方の2点である。

輸出は、すでにコロナ前を上回る水準にまで回復した。景気が急回復している先進国向けだけでなく、コロナの悪影響が残る新興国向けも持ち直している。先行きも、世界経済の持ち直しを背景に増加基調を維持する見込みである。

企業収益は、内外の経済活動正常化が進展するなか、増益基調が続く見通しである。設備投資は、業種による二極化が鮮明ながら、ソフトウエア投資などが下支えし、全体としては堅調を維持する公算が大きい。

個人消費は、緊急事態宣言等の影響を受けて目先は一進一退ながら、ワクチン接種の進捗、雇用・所得環境の緩やかな回復等から、2022年度にかけて回復する見込みである。

以上を踏まえると、関西経済の実質成長率は、2021年度+3.5%と、2020年度の落ち込みからプラス転換し、2022年度にかけて回復基調が続く見通しである。

コロナ後を見据えた成長戦略として、①生産性上昇に資する設備投資の実行、②コロナ禍の打撃が甚大な対面型サービスの再生、などに取り組むことが課題として挙げられる。
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