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リサーチ・フォーカス No.2020-024

調達面の中国依存リスク軽減へ向けて ―工場自動化や規模拡大による競争力強化を―

2020年10月23日 成瀬道紀


新型コロナの感染拡大を受けて、中国で厳しい経済活動制限が行われた結果、わが国では中国からの物資調達が滞り、企業活動に広範な影響が生じた。わが国の中国依存度の高さが改めて浮き彫りとなった格好である。米中対立が深刻化するなか、今後も中国への過度な依存はリスクが高い。新型コロナ禍はわが国企業に対し、調達面の中国依存に再考を迫る契機となろう。

わが国の中国依存度をみると、輸入全体に占める中国シェアが4分の1と、国際的にみても高い状況にある。品目別にみると、携帯電話、パソコン、半導体素子、電子部品などのIT製品と、衣服、鞄、寝具、玩具、衛生材料等の日用品で輸入比率が特に高い。こうした品目では国内生産が減少しているため、国内総供給に占める中国依存度もかなり高くなっている。

「わが国の製造業が生産拠点を中国から東南アジアや国内に移す動きが広がる」との見方も出ているが、これが中国依存度を低下させる効果は小さい。わが国製造業による中国への直接投資額はそれほど大きくないうえ、中国現地法人は主に現地向けに製品を販売しているためである。わが国の中国依存体質は、わが国企業が中国へ生産拠点をシフトした結果ではなく、中国企業との競争に敗れた結果とみるべきである。

したがって、過度な中国依存を軽減するには、わが国製造業の競争力を強化する必要がある。幸い、中国での急速な人件費上昇により、わが国の賃金コストは中国対比で割高ではなくなりつつある。政府・企業ともに、工場の自動化や企業規模の拡大などにより競争力強化に取り組むことが重要である。

調達面の中国依存リスク軽減へ向けて ―工場自動化や規模拡大による競争力強化を―(PDF:548KB)
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