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リサーチ・アイ No.2019-023

労働時間削減の裏で懸念されるサービス残業の増加

2019年08月30日 北辻宗幹


長時間労働への批判の高まりや働き方改革関連法の制定を受け、企業の労働時間削減に向けた取り組みが進展。実際に、主要な雇用関連統計をみると、一般労働者の労働時間は2018年以降、減少ペースが加速。

もっとも、サービス残業が増加している懸念が大。例えば、労働力調査では、毎月勤労統計に比べ労働時間の減少幅が小。労働者を対象とする労働力調査では実際に働いた時間が集計されるのに対し、事業所を対象とする毎月勤労統計は賃金を支払った分の労働時間のみを計上。すなわち、両統計の労働時間の乖離部分には、賃金支払いの発生しない「サービス残業時間」が含まれていると解釈可能。

ちなみに、両統計の乖離をサービス残業とみなして試算すると、労働時間の減少が加速し始めた2018年以降、増加傾向に。業務効率化が不十分ななか働き方改革を進めたことが、結果としてサービス残業の増加を招いている可能性。業種別にみると、情報通信業、製造業などでは、減少しているものの、それら以外の大半の業種で増加。特に、生活関連サービス業・娯楽業での増加が顕著。

2020年4月には時間外労働の上限規制が中小企業にも適用されることで、サービス残業が一段と増加する可能性あり。そうした事態の是正と真の働き方改革の実現には、生産性の向上が不可欠。

労働時間削減の裏で懸念されるサービス残業の増加(PDF:302KB)
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