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効率的な業務環境

2019年06月25日 井熊均


 外出が多い時などにシェアオフィスを使っています。最近、不動産会社が力を入れていることもあり、東京近辺では色々なところで利用できるようになっています。大抵は立地もよく、手続きもIT化されていて便利です。これなら、30分時間ができたら使ってみよう、と思うでしょう。

 実際に行ってみると、施設の稼働率は高く、若手、中堅を中心に、多くのビジネスマンが黙々と資料を作りなどに取り組んでいます。シェアオフィスの環境が必ずしも最新のオフィスより優れている訳ではないのですが、それでも、多くのビジネスマンが利用するのは理由があるからです。一つは、移動や待機にかかる時間を効率的に使いたいからでしょう。何時声をかけられるか分からない普通のオフィスよりシェアオフィスの方が集中できるという理由もあるでしょう。周りの人が集中して仕事をしているのでモチベートされるという理由もあるかもしれません。自分はかねてより、日本の普通のオフィスの環境は論文や書籍をなど創造的なアウトプットを作るのに向いていないと言っています。

 社外で仕事をすることに対してセキュリティ上の問題、組織としての求心力の問題、などと指摘する方もおられるでしょう。しかし、前向きに捉えれば、効率的な業務環境やワークライフバランスを工夫するビジネスマンが若手、中堅を中心に数多くいる、と考えることもできます。

 日本は、様々な事情を抱える方の就業促進、ワークライフバランスの改善、その上での生産性の向上、という難しいパズルを解かなくてはなりません。現状、そのための正解は見えていません。であるなら、現場から出てきたアイデアややる気にいかに追い風を増やすか、という姿勢が重要であるように思うのです。


※メッセージは執筆者の個人的見解であり、日本総研の公式見解を示すものではありません。
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