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日本経済の底上げ

2014年03月25日 井熊均


 2013年度が終了します。いろいろ な見方があるでしょうが、日本全体で見れば、良い年度だったのではないでしょうか。株価は2012年に比べると1.5 倍以上のレベルで推移していますし、円高の追い風もあって史上最高益を記録する企業が続出しています。中小企業に好業績が波及するかどうかが問われていますが、新興市場は好調です。自分の身の回りでも2社が上場し、1社が上場を計画しています。大企業が競争力を取り戻し、成長性のある分野で新興企業が堅調に誕生するような経済構造ができれば、日本経済は底上げされます。



 創発戦略センターもこの一年、新たな成長に向けた動きをいくつか創れたと思います。次世代交通の分野では、自動運転のような高度制御システムのコミュニティへの導入を目指すCOSMOSコンソーシアムを立ち上げましたし、自由化路線が確実となったエネルギー分野では、数年後の次世代市場に向けた新たな動きにいくつも関わっています。新興国市場では、中国では尖閣問題以前の勢いはありませんが、広東省からASEANのエリアで先進性と実現性のあるプロジェクトに関わっています。



 こうしたプロジェクトベースでの実績以上に重要だと思うのは、社会から個人として評価される中堅人材が出始めたことです。それがBOP、農業、コミュニティなど、今後の重要テーマであることもポイントです。創発戦略センターは、環境、エネルギー、インフラなどを主たる活動分野として来ましたが、これまでの素養とこうした中堅の台頭が結びつけば新たな成長を期すことができます。大企業の復活とベンチャーの台頭という全国的な構図と相似形の成長モデルが頭に浮かびます。同じような動きが色々な組織で生まれるようになれば、2013年度の勢いは日本の地力として根付くことになるはずです。

※メッセージは執筆者の個人的見解であり、日本総研の公式見解を示すものではありません。
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