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今後の自動車業界の動向

2013年12月04日 井熊均


 先週末まで東京ビッグサイトで開催された東京モーターショーに行ってきました。出展しなかった海外企業もありましたが、今回も夢のある華やかな一大イベントとなりました。各社の展示を見て歩くと、今後の自動車業界の動向が二つの大きな革新技術に左右されることが分かります。



 一つは、言うまでもなく、環境技術です。ハイブリッド車、プラグイン・ハイブリッド車、電気自動車、燃料電池自動車、クリーンディーゼル車、ダウンサイジング技術、などが実装、ないしは実装直前にある様に心が躍るようです。日本はハイブリッド車で世界をリードし、エコカー戦線の最先端にいます。



 もう一つは、高度な制御技術です。既に、エンジンの性能や安定した運行も高度な制御技術に依存していますが、この一年さらなる高度制御技術への注目が高まりました。衝突回避システムのような車両制御技術と自動運転のような運行制御技術です。ITがより安全で負担の少ない運転を実現するのも、そう遠くない日であることが感じられます。いくつかの企業が展示していた超小型ビークルは環境技術や高度制御技術の受け皿となることでしょう。



 革新技術と並んで興味深かったのは、自動車会社の技術、商品の開発レベルの違いがかつてないほど現れていたことです。その中で、アメリカの自動運転、ドイツのダウンサイジング技術など、海外が先行する分野もあるものの、ハイブリッド技術や車両制御技術で日本が世界最先端にいることは間違いありません。最大の産業である自動車産業が革新技術を軸にどのように展開し、日本企業がどんな活躍をしてくれるのか、来年が楽しみになってくるイベントでした。



 今年もありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。

 良いお年をお迎えください。

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※メッセージは執筆者の個人的見解であり、日本総研の公式見解を示すものではありません。
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