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歴史を知り、学び続ける

2013年08月27日 井熊均


 今年は久方ぶりに上向きの経済情勢で夏を迎えることができました。折からの猛暑もあって、日本中のリゾード地が観光客で賑わいました。本来ならシンクタンカーとしてそうした経済情勢に触れたいところです。しかし、今回のメールマガジンでは、多少時期がずれてしまいましたが68年前に終わった戦争の話をさせていただきたいと思います。

 親が戦争経験者である我々の世代は、小さい頃から戦争の悲惨な話を色々な場で見聞する機会がありました。しかし、最近では8月6日の広島の原爆記念日、9日の長崎の原爆記念日、15日の終戦記念日を迎える時期であるにもかかわらず、戦争に関する報道はめっきり減りました。テレビや新聞での取り上げ方も小さいですし、特番のような取り組みも減っているように見えます。新しい情報基盤であるインターネットも、忘れてはいけない歴史の記憶の風化を止めるにはまだまだ力が弱いように思えます。

 太平洋戦争では民間人を含む300万人もの日本人が命を落とされました。日本が語り継いでいかなくてならないのは、なぜ無謀な戦争に突入し、なぜこれほど多くの人が命を落とすまで見込みのない戦争を続けたのかです。未来永劫、二度とこのような悲惨な歴史を繰り返してはいけません。しかし、残念ながら、これらのことについて、しっかりとした知識を持ち、語れる日本人はわずかであるのではないでしょうか。その上で、戦争の記憶すら風化してしまうのであれば、戦争で亡くなられた方々、大変なご苦労をされた方々にあまりにも申し訳ありませんし、次の世代への責任を果たせないことにもなります。

 社会が栄え続けるには、歴史を知り、学び続けることが必要です。そのことを多くの人が改めて確認できる機会と場があって欲しいと思います。

 最後に、68年前の戦争で尊い命を落とされた方々に心よりご冥福を申し上げます。

※メッセージは執筆者の個人的見解であり、日本総研の公式見解を示すものではありません。
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