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将来に活かす

2012年08月15日 井熊均


ロンドン・オリンピックは予想を超える好成績で終わることができました。今回は、特に、女性選手の活躍に目を見張るものがありました。日本が政治、経済、あるいは原子力発電などで難しい問題に直面する中、オリンピック選手の活躍は多くの人に勇気や希望を与えたことでしょう。

一方で、オリンピックに関心がいっていたこともあり、忘れてはいけない歴史への注目が少なかったように思います。言うまでもなく、67年前に起こった日本歴史上最も大きな悲劇、広島、長崎の原爆投下、各地での空襲、悲惨な戦闘、そして終戦への道のりです。

日本は、なぜ無謀な戦争に突入した上、非人間的な無謀な戦闘を続けたか、を徹底的に反省することを避けてきました。それが様々な軋轢を生むことは理解できます。しかし、過去への真摯な反省は歴史の犠牲となった方々へのせめてもの追悼であり、将来に向けた意志であるのではないでしょうか。昨今の日本の苦境にも、それをしなかったことの報いとしての側面があるように思えてなりません。

日本は今、千年に一度と言われる東日本大震災の経験をいかに教訓とするかを考えています。しかし、わずか6、70年前に起こった悲劇に対する分析、反省、政策への反映ができないようでは、大震災の経験を教訓することも叶わないでしょう。未曾有の悲劇を振り返り、将来に活かすことは国民の使命です。何年経っても、それを始めるに遅いということはありません。

改めて、67年前の大戦で亡くなられた方々の霊に手を合わせたいと思います。

[ Ikuma's Photo ]
上野不忍池を覆う睡蓮です。開花には若干早かったようですが、青々と一面を覆う姿は圧巻でした。


※メッセージは執筆者の個人的見解であり、日本総研の公式見解を示すものではありません。
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