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箱根で電気自動車事業のオープンセレモニーに参加してきました。

2010年08月03日 井熊均


「創発戦略センター」所長の井熊均です。(2010/08/03)
箱根で電気自動車事業のオープンセレモニーに参加してきました。

環境負荷低減の要請と資源制約の観点から、より低炭素な交通手段へのシフトが進むと言われています。自動車については、ガソリン車からハイブリッド車、プラグイン・ハイブリッド車、電気自動車といった順に進化すると考えられてきました。しかし、こうした進化論が過去のものになるかもしれない、と思うほど世界中で電気自動車の勢いが加速しています。

アメリカ、日本、ドイツといった世界第一、第二、第三の経済大国が自動車生産をリードしてきたように、交通関連産業は国際経済の地位に大きな影響を与えてきました。その理由は、交通分野こそ人類が行ってきた最大の投資先であったからです。現在の文明が続く限り、こうした傾向が変わることはないでしょう。また、自動車が最大の投資対象であり続け、電気自動車がその中心となっていくことも確かのようです。一方で、自動車の使い方は今までとは大きく変わります。次世代の自動車社会は、低炭素であることはもちろんのこと、よりバラエティーに富んだものになるのです。

従来の自動車の位置づけに拘った開発で電気自動車の時代を切り拓くことはできません。例えば、中国では先進国の経験に縛られない形で電気自動車が普及する可能性があります。そこでは、実現が容易ではない性能やコストの目標を掲げるより、リーズナブルな技術を上手く使いこなす、というオープンな発想が起点になります。そのプロセスは、インターネット上に次々とアプリーケーションが生まれてきたITの歴史に近いように見えます。日本にとって地域とのコラボレーションは電気自動車普及の貴重な切り口になるかもしれません。

※メッセージは執筆者の個人的見解であり、日本総研の公式見解を示すものではありません。
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