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Sohatsu Eyes

新コンソーシアム

2003年04月08日 金子 直哉


知的財産クラスターマネジャーの金子直哉です。 現在、知的財産クラスターでは、地域インキュベーションのための新しいコンソーシアム・プロジェクトの立ち上げに取り組んでいます。
このコンソーシアム・プロジェクトは、「地域の公立研究所」を核に産学連携を拡大することで、新製品開発や新事業創出の動きを加速していくことを目標としています。

産学連携というと大学と企業の交流が取り上げられる場合が多いのですが、私達は地域の公立研究所が果たしている役割に注目しています。 実際に現場に行くと分かりますが、各地域において最も頻繁に中堅・中小企業がモノ作りの相談に訪れている場所が公立研究所です。

そこには地域におけるモノ作りのニーズやシーズが集積されています。公立研究所は、地域インキュベーションの中核としての役割を果たす優れた特性を持っているのです。 一方、公立研究所は3つの課題を抱えています。

第1に、地域の財政負担を軽減するため、研究効率をもっと高めていく必要があること。

第2に、研究活動を活性化するための外部資金(例えば、国からの競争的研究資金など)を獲得する必要があること。

第3に、新事業や雇用機会につながる具体的な研究成果を生み出していく必要があること。

こうした3つの課題を解決するための方策として、コンソーシアムは、「研究所の運営を民間に委託し、企業のR&Dノウハウを研究所に導入する」ことを仮説として提示します。

その上で、第1に、「公立研究所の運営を民間に委託する仕組み」を開発する。

第2に、「運営企業がR&Dマネジメントにより収益を得るビジネスモデル」を開発する。

そして第3に、開発した「仕組み」と「ビジネスモデル」の有効性を、実際に地域で実証する。 これら3つの活動成果をもとに、公立研究所運営の民間委託を可能にする「新しい知財マネジメント・ビジネス」の創出を目指します。
 
※eyesは執筆者の個人的見解であり、日本総研の公式見解を示すものではありません。
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