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ESS(エンジニアリング・サポート・サービス)とは何か

2003年04月22日 赤石和幸


ESS(エンジニアリング・サポート・サービス)とは何か。
公共事業にPFI(Private Finance Initiative)やアウトソーシングの導入が進むにつれ、自治体の役割が変わってきました。ごみ処理事業では、今まで、ごみを「集め」、「燃やし」、「埋める」までの全てを自治体が行なってきました。PFIなどの手法が導入されると、その殆どの仕事は民間が行なうことになります。

一方、自治体は、ごみ処理事業の監視・指導、住民への説明、将来のごみ政策の立案などに注力することになります。野球に例えるなら、「草野球」から「プロ野球」にランクアップした、と言えば、イメージが掴みやすいでしょうか。そして、民間が「選手」、自治体が「監督」、「観客」は住民です。

ダイオキシン問題以降、ごみ処理技術は急速に高度化してきました。ただ燃やすだけでなく、超高温でガス化・溶融するようになってきました。また、PFIなどでは、将来に起こり得ることを想定した契約書になり、構造が相当、複雑化しています。新しい情勢変化のなか、自治体のみでは太刀打ちできなくなっているのも、現実です。

しかし、ごみ処理施設は停止させることはできません。
PFIなどの導入が進む欧米では、発生したトラブルの分析、原因追及、リスク按分の評価などができるエンジニアが自治体をサポートしています。

例えるなら、このエンジニアは、「監督」に的確な進言をする「打撃コーチ」や「ピッチングコーチ」と言ったところでしょうか。公共事業におけるコーチングにあたるものが、ESS(エンジニアリング・サポート・サービス)です。日本総研では、日本におけるESS普及を目指し、調査・研究を進めています。当然のことながら、ESSを実施するエンジニアには、高度な知識と経験が求められます。また、公的な仕事となるため、中立な立場で業務を遂行する必要があります。

日本の製造業においては、新規プロジェクトの減少、雇用のミスマッチなどにより、エンジニアが早期退職するケースが増えてきました。しかし、自治体においては、エンジニアのスキルが、ノウハウが必要とされているケースがあります。

日本総研では、ESSの検討のため、「ESS研究会」を組成します。「個々のエンジニアが持つ知恵を集約し、地域社会のために貢献する」これがESS(エンジニアリング・サポート・サービス)の理念です。

ご興味のあるエンジニア(現退問わず)の方、自治体、民間企業の方は、是非ご連絡下さい。
 
※eyesは執筆者の個人的見解であり、日本総研の公式見解を示すものではありません。
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