Sohatsu Eyes
SCC2003設立総会を終えて
2003年06月24日 石田直美
6/17(火)に、SCC2003の設立総会を開催しました。当日は100人を越える方々にお集まり頂き、ありがとうございました。改めて御礼申し上げます。
SCC(スマート・コミュニティ・コンソーシアム)は1997年に活動を開始しました。活動の目的は、ダイオキシン問題をきっかけに様々の問題が噴出した廃棄物処理事業をどのように適正化していくかということ。この一方策として、新しいコンセプトのもとでの官民協働モデルを提案しました。
同じ年、英国で制度化されていたPFIが日本に紹介され、政策の表舞台に登場、SCCで検討していた官民協働事業はPFIに発展し、当時の通産省と連携してPFI推進協議会の立ち上げに貢献しました。
以来、分野を廃棄物から上下水道やバイオへ、事業方式をPFIからアウトソーシングへ拡大し、新たな公共サービスの提供のあり方を推進してまいりました。 2003年度でとうとう7年目を迎えたSCCですが、今年度は改めて正式導入後4年目を迎えたPFIの問題点を見直し、さらに良いものを目指すという大胆な目標を掲げております。
問題意識の根源は、「MoneyばかりでValueがない」今のPFIを、本当に住民にとってValueの高い仕組みに変えていきたいという思いです。海外を見てみると、PFI、アウトソーシングと一口に言っても、様々の方式が存在し、地域にあった仕組みを柔軟に導入しています。地域のニーズにあわせて企業も技術やサービスを磨き、より一層いいものを提供しようと知恵を絞っています。
コストが安いということも重要な要素ですが、それだけでは技術、サービスのイノベーションは期待できません。新しい付加価値を生み出すためには、付加価値を積極的に評価し取り込む仕組みが必要です。
今年のSCCでは、ビジネスモデルと実施手続きの2つの観点から、付加価値を評価する仕組み、システムを自治体に提案し、モデルとなる事業を先進自治体と協力して立ち上げていきたいと考えております。
先日の設立総会での皆様の熱気を受けて、「まだまだやるべき仕事がたくさん残っている」と、意を新たに致しました。海外調査等も積極的に行い、新しい動きを日本に注入していく所存です。
SCC2003の活動に、今後ともご期待頂ければ幸いです。
※eyesは執筆者の個人的見解であり、日本総研の公式見解を示すものではありません。