Sohatsu Eyes
運営改善 省エネビジネス
2004年01月14日 澤村 浩
ESP(エナジー・サービス・プロバイダ)をご存知ですか?
これは、IT等を利用したエネルギーマネジメント手法を活用し、「エネルギー利用効率化のための総合ソリューション」と、これを通じた「マネジメント改善の方策」を提供する省エネ指南のことです。
弊社は日本初ESP事業会社として、創発戦略センター主催のESPコンソーシアムにおける事業化検討を踏まえ、昨年7月に誕生しました。現在は、特に省エネルギーの取り組みが遅れている商業施設部門をターゲットにサービス展開しています。
一般に省エネルギー方策としては高効率機器への交換や、自動制御機器の導入(設備改善)などが良く知られています。しかし、この設備改善は、実際ESCO 業者が台頭するように、効果金額が大きい工場やビルなどの大規模施設では有効ですが、他チェーンとの競争が激化している商業施設店舗では、設備交換の償却年数の問題等がある為、弊社では特に省エネ設備を導入せず実際にエネルギーを利用する店舗従業員のオペレーション改善(運営改善)提案を行っています。
具体的には、店舗の負荷ごとに計測する電力モニタを設置し、弊社で遠隔モニタリングします。収集データは、店舗従業員が提案オペレーションどおりに行動したかグラフ表示でき、従来固定費化されていたエネルギー使用量を時間軸で「見える化」します。これにより、チェーン本部では各店舗のオペレーション実績が簡単に把握でき、各店舗の従業員の方々は努力結果が効果として眼に見えるのでゲーム感覚で面白いと好評を頂き、省エネ意識の高揚も図ることが出来ました。
市場規模が1000億円以上あると言われるESPですが、さらに運営改善の商品開発と省エネ削減を進め、地球温暖化防止に貢献していきたいと思います。
※eyesは執筆者の個人的見解であり、日本総研の公式見解を示すものではありません。