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Sohatsu Eyes

ごみとプール

2004年04月27日 澤野 哲也


先日、娘をつれて近所の温水プールに行ってきました。毎年数回行くのですが、今シーズンは初めてです。そこはごみ処理施設に併設されたプールで、ごみを焼却する際に出る余熱を温水や冷暖房に利用しています。ではこの施設では一体何トンのごみが焼却されているのでしょうか。そしてエネルギーとして十分に有効利用されているのでしょうか。
ごみ処理に関しては、以前から様々な問題が発生しています。不法投棄、焼却時に発生するダイオキシン、処分場における有害物質の浸出等々、数え上げればきりがありません。

そして、ごみ問題に対応するため、国や各自治体がいろいろな取り組みをしています。国レベルでは環境やリサイクルに関する様々な法令を施行し、また自治体レベルではリサイクル活動や住民・企業に対する広報・啓発活動を推進しています。
しかし、いくら行政が努力してもそれだけでは不十分です。ごみを排出する個人・事業者それぞれが真剣に取り組んでいかなければ、ごみ問題は解決に向かいません。一人ひとりができることから実践していくことで、社会全体として(1)発生抑制(リデュース)、(2)再使用(リユース)、(3)再生利用(リサイクル)、(4)熱回収(サーマルリサイクル)、(5)適正処分が効率的に機能するのです。

自分自身を振り返って考えてみると、例えばコンビニなどで不要な袋は要らないと断る、ごみを捨てる際に分別を徹底するなど、できることは必ずあります。まずは小さなことから始めてみようと思います。

これから夏に向かい、プールが恋しい季節になります。前述の温水プールへも、今シーズン少なくともあと数回は通うことになるでしょう。「自治体が作ってくれた利用料金の安い施設が近所にあってラッキー」と思うだけではなく、その背景にあるものを感じ取らなければなりません。
日本総研の創発戦略センターでは、以前から「環境」や「エネルギー」をテーマに取り組んでおり、私も現在、自治体のごみ処理施設に関する業務を担当しています。自分たちの出したごみがどのように処理されているのか、まずは身近なところから見つめ直し、そして自分のできるところから実践していこうと思うのでした。
 
※eyesは執筆者の個人的見解であり、日本総研の公式見解を示すものではありません。
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