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Sohatsu Eyes

金と時間

2004年07月27日 澤野 哲也


またまた大手銀行同士が統合するというニュースが世間を騒がしています。仮に統合が実現すれば、3大メガバンク時代の到来と言われています。ほんの十数年ほど前まで都市銀行は13行あったことを考えると、まさに隔世の感がします。日本は銀行の数が多すぎ、オーバーバンクと言われ、再編が必要との指摘を受けてはいましたが、まさか実際にここまで進むとは思いも寄りませんでした。
とある新聞に、今回の統合を申し込まれた側の首脳の発言として「時間を買う決断をした」との記事がありました。規模の拡大を図り、自らの弱点をカバーし、短時間で抜本的な事業の強化を実施するため、最良の選択をしたというものです。少し前に都市銀行と大手消費者金融が資本・業務提携をするとのニュースが2件ありましたが、その時も、「消費者金融業に手を広げたい都市銀行が、『金』で『時間』を買う決断をした」との記事がありました。これらの統合や提携の結果が吉凶どうなるかは別として、経営者の判断には恐れ入ります。企業の発展という目的に向かって、揺るぎないポリシーを持ち、金と時間を上手に使い分けていると思います。金を使うべきところは金を使う、時間を使うべきところは十分な時間をかける。当たり前のことではありますが、実際に行動に移すのは非常に難しいと感じます。例えば、自分自身を振り返ってみると、すぐに反省点がいくつも思い浮かびます。

金の使い方について
・積極的に自分への投資をしてきたか。

時間の使い方について
・日々の生活で無駄な時間はないか。
・判断に迷い、時間だけがいたずらに過ぎたことはないか。
・いつまでにこれを仕上げるという締切を意識した行動をしているか。

全てをすぐに改善することはできないかもしれませんが、適切な金と時間の使い方を常に自問自答しながら、少しでも前述の経営者に近づいていきたいと思います。
 
※eyesは執筆者の個人的見解であり、日本総研の公式見解を示すものではありません。
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