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Sohatsu Eyes

省エネの課題

2004年08月10日 荒生元


東京では真夏日が連続で30日を超え、立秋を過ぎても秋の訪れには程遠いといった暑さが続いています。 ヒートアイランド現象により、東京都の年平均気温はここ100年間で3℃上昇したと言われています。二酸化炭素やメタンといった温室効果ガスによる地球温暖化が懸念されていますが、温暖化に起因する気温上昇が100年で1℃程度ということを考えると、ヒートアイランド現象がいかに深刻かが分かります。ヒートアイランド現象の原因の一つに、都市部でのエネルギー消費に伴う排熱の増加があります。暑いからエアコンを使い、その排熱で余計に暑くなるといった悪循環が起こっているのです。

京都議定書において日本は1990年比6%の温室効果ガスの削減を約束しました。産業部門ではわずかながら減少しているものの、民生部門では大幅に増加していて、抜本的な解決策が見出せていない状況です。消費者が、こうした状況を差し迫った問題と受け止められないことに大きな原因があるように感じます。
以前、このメールマガジンでご紹介した「DESSコンソーシアム」は、各家庭に分散電源を設置して発電する、新しいエネルギーシステムを構築しようという試みです。電気を自給自足することで、こうした問題を抜本的に解決できる可能性があります。
DESSコンソーシアムの活動を開始して1年が経ち、議論の中心は、モデルの検討から、商品開発や実証試験といった具体的なものに移りました。実用化が近いことを実感しつつも、当初掲げた「民生部門の省エネ」という目標の重要さを再認識しています。
 
※eyesは執筆者の個人的見解であり、日本総研の公式見解を示すものではありません。
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