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知的財産推進計画2004

2004年08月10日 金原 健一


今年の5月27日、知的財産戦略本部より「知的財産推進計画2004」が発表されました。 知的財産の「創造」「保護」「活用」という知財創造サイクルを推進していく ための様々な施策について、具体的な項目と責任官庁、期限等が書かれてある ものです。 注目すべき項目は、創造分野では、「大学等における知的財産の創造を推進する」 ことです。知財の創造を重視した研究を推進するために、例えば、研究に関する 競争的資金の倍増を目指す、とあります。知財管理等の体制を整備し、研究者への インセンティブを高め、知財に関するルールを明確化する、といった方向性が示されています。

保護分野では、特許審査の迅速化や保護制度の強化、模倣品・海賊版対策、に ついての具体的な施策が並んでいます。一企業では対応が困難な海外市場での 模倣品対策では、特にアジア諸国への対策を国として支援すると記されています。 模倣品対策は、日本の産業競争力を強化するために、なくてはならない視点です。 活用分野では、知財の価値評価手法の確立やライセンスの安定化を図ることで、 知財による資金調達の道を探っていることが重要なポイントです。また、「知的財産 を活用して地域を振興する」という項目にも注目しています。 さらに、我が国の強みである「コンテンツビジネスの飛躍的拡大」、知財に関する 「人材の育成と国民意識の向上」、についても数多くの施策が盛り込まれた計画と なっています。 知的財産ビジネスクラスターでは、この計画にも沿った形で、「地域にある知的財産を 地域で活用することで地域を活性化する」ためのプロジェクトを地域に提案しています。 これまで創発戦略センターが培ってきたノウハウを存分に発揮して、地域の発展に 貢献できれば嬉しい限りです。
 
※eyesは執筆者の個人的見解であり、日本総研の公式見解を示すものではありません。
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