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Sohatsu Eyes

「サービスグラント」

2004年08月24日 嵯峨 生馬


立場や背景の異なる複数の主体が出会ったときのパワーは、同類項の中での出会いよりも大きい・・・。「創発ごころ」の源泉は、そんなところにあるような気がしています。
この秋から取り組んでみようとあたためている企画は、そのことを地で行くようなプロジェクトです。

キーワードは「サービスグラント」。

グラントとはNPO等に対する助成金のことですが、サービスグラントはサービスによる助成という意味です。特にこれから私が取り組んでみたいと思っているのは、NPOのホームページやパンフレットなどを、高いスキルを持ったデザイナーやマーケッターが手伝うプログラムです。デザイン性や分かりやすさという点からいえば難点も少なくないNPOの情報発信ツールが、プロの手にかかって一般の人にも分かりやすいものに変身したら、どういうことが起きるでしょうか。会員の拡充や寄付の増加につながることが期待され、ひいてはNPOの自立的運営につながります。サービスグラントは、金銭による直接的な助成ではなく、NPOの資金調達力の向上などを含めた「自立」を促すための助成なのです。

海外におけるサービスグラントの現場を見ると、日ごろ接することのないNPOと、ビジネスの世界でバリバリ働く人たちとが接触するプロセスはまさに「創発」そのもの。最初はお互いびっくりすることもあるようですが、その驚きが源となって、サービスを受ける側のNPOにとっても自らの活動を振り返ってみるいいきっかけになるようです。

しかも、自分自身が触発されたのは、そのようなサービスグラントを仕掛けているのが同じ1974年生まれだったこと。海の向こうでアグレッシブに頑張っている彼を見て、こっちもがんばらなきゃな、と思った次第です。
 
※eyesは執筆者の個人的見解であり、日本総研の公式見解を示すものではありません。
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