コンサルティングサービス
経営コラム
経済・政策レポート
会社情報

経営コラム

Sohatsu Eyes

ポケット

2004年12月21日 金原 健一


当センターには、ウイークリーメッセージ(WM)を発信するというルールがあります。WMとは、一般職を含む全職員に発信が基本的には義務づけられており、1週間に1回、部内限定のメーリングリストにメッセージを発信するものです。テーマは自由で何を書いてもよく、分量も3行以上あればいい、ただし個人への誹謗中傷と部外への転送は禁止されています。
このルールは、「組織内の個々人が活発に議論を交わすことで新しいアイデアが創発されていく」という状態を生み出すために、組織内の意思疎通を促すことを目的に始まりました。私自身は、業務に関連すること・しないこと、身近な話題から感じること、日常生活で気づいたこと、くだらないこと、も含めていろいろと発信しています。1週間にたったの1回、しかも何を書いてもいいので簡単そうに見えますが、実はなかなかに難しいのです。つい今週はやめようか、という誘惑にかられそうになります。

ところが、ある証券会社の配信するメールマガジンでは、社長が毎日、相当量のメッセージを出しています。このように、広く一般に配信するメッセージ、言い換えれば責任を持つべき内容を毎日発信している人もいるのです。今週はいいかという誘惑に負けそうになるたびに、その社長のメールマガジンを思い出して奮起し、今週もやはり発信しています。
私はこのルールで、自分の中にいかに多くのポケットを増やせるかという訓練をしているつもりです。例え仕事に関係のないことでも、いざ文章にするとなると、本当に自分のポケットに入っていなければ書けないものです。多くのポケットを持つことは、仕事に限らずあらゆる場面で、ものごとを考える基礎体力となるのです。

※eyesは執筆者の個人的見解であり、日本総研の公式見解を示すものではありません。
経営コラム
経営コラム一覧
オピニオン
日本総研ニュースレター
先端技術リサーチ
カテゴリー別

業務別

産業別


YouTube

レポートに関する
お問い合わせ