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北京にある中国科学院の方々と環境問題に関して議論する機会がありました。

2004年02月24日 井熊均


「創発戦略センター」所長の井熊均です。(2004/2/24)
北京にある中国科学院の方々と環境問題に関して議論する機会がありました。
中国では急速な経済発展で環境問題が広がっています。特に、都市部で発生するゴミの処理は大きな問題になっているようです。データを見ても、一人当たりの排出ごみ量はすでにかなりのレベルに達しています。経済発展に伴って環境問題が深刻になっているのは、中国だけではありませんが、アジア地域での環境問題に関する議論や協力は日本にとって重要なテーマであると思います。それは、単に技術を移転する、というだけでなく、良かったことも悪かったことも含め、日本が経てきた経験を活かすことができるからです。
21世紀、日本は環境技術大国になると思っています。90年代、環境分野では欧米の様々な技術やシステムの導入が試みられました。それから10年を経た今、日本の環境技術は世界のトップレベルになることができたと思います。紆余屈折はありましたが、官民合わせた地道な取り組みの成果でしょう。ゴミについて言えば、焼却偏重の日本のシステムにはいまだに批判がありますが、先進技術を使った焼却・溶融施設と欧米のランドフィルサイト(埋立地)のどちらが環境に優しいかは現地に行ってみれば一目瞭然です。日本の環境技術の中には、海外企業が投げ出した技術を日本企業が開花させたという例もあります。振り返ってみると、環境技術こそ、日本が最も得意とするメカトロニクスの塊になっているように見えます。また、リサイクル関連の法律など社会的なルールづくりも軌道に乗ってきたところがあります。
こうした経験を一つの大きなシステムとして、さらに改善を加えて、海外に供与できると素晴らしいと思います。特に、同じ米文化をベースとしたアジアでは日本の技術ならでは効果があるはずです。我々も、環境分野での国際的な取り組みに力を入れていきたいと考えています。 

※メッセージは執筆者の個人的見解であり、日本総研の公式見解を示すものではありません。
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