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汐留の電通四季劇場「海」で、話題のミュージカル「マンマ・ミーア」を見てきました。
2004年02月10日 井熊均
「創発戦略センター」所長の井熊均です。(2004/2/10)

これまで、アートというと、ジャズ・フュージョン系のギター、それも少人数のフォーマットでリードギタリストのパフォーマンスをフューチャーするようなプレイばかりを追ってきました。正直、ミュージカルやダンスには殆ど理解が無かったのですが、一昨年劇団四季の「コンタクト」を鑑賞して、すっかり認識が変わってしまいました。掛け値なしに感動しました。
ダンスの本当の技術は理解できないのですが、素人でも感動する高いレベルの技術や演技、そして、何よりもこれだけ情報通信技術が発達した時代に、ライブパフォーマンスで観客に対して表現する職業に向けられる情熱に心を打たれた気がします。
ジャズ、ブルース、フュージョン、ロックでもライブに通じるアーティストを支持してきましたが、ライブこそが全てとも言える世界の力強さに感銘を受けたともいえます。
思えば、音楽は、エレクトリック技術が発達してきたことで技術的に深みを失い、堕落すらした面があります。音楽の世界で10年以上の時間を超えて生き残っているのは、たとえ電源を切っても人を感銘させるだけの力を持った「音」だけです。それを追求してきたのがミュージカルやダンスの世界であったのかもしれません。技術が発達すればするほど「生」の魅力や力強さが浮き出てくることを感じることができた時間でした。近いうちに、また素晴らしいステージに足を運びたいと思います。
※メッセージは執筆者の個人的見解であり、日本総研の公式見解を示すものではありません。