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この4月から早稲田大学の大学院で講義を持たせて頂くことになりました。テーマはパブリックマーケットとしました。

2003年04月22日 井熊均


「創発戦略センター」所長の井熊均です。(2003/04/22)
この4月から早稲田大学の大学院で講義を持たせて頂くことになりました。テーマはパブリックマーケットとしました。
公共団体が使うお金でいかにマーケット、言い換えればビジネスを創造するか、ということです。
今、日本にとって大切なのは、新しいビジネスが次々と立ち上がってくることです。こう言うと、一番初めに思い浮かべるのはベンチャービジネスでしょう。例えば、大学で生まれた技術を活かしたベンチャービジネスを生み出すことは確かに大切です。
しかし、ベンチャービジネスは立ち上がったとしても、生き残るのは半分以下と言われていますし、 10億円単位の売り上げ規模の企業になるのも容易ではありません。相当な数が立ち上がらなくては日本経済を支えることはできないのです。ただ、だからといって、ベンチャービジネスをむやみに増やすような政策はとるべきではありません。
ベンチャービジネスを増やすには、しっかりとした環境を創るしかありませんし、環境が整わない中でいたずらにブームを煽ることは、関係する方々の人生を狂わすことにもなるからです。ベンチャービジネス政策は10年、20年の計でなくてはならないのです。
一方、公共分野では、例えば、上下水道、廃棄物処理、公立病院、教育、福祉だけでも年間に20兆円を超える資金が投じられています。しかも、ニーズは極めて安定しています。ここを魅力あるビジネスが生まれる市場とすることができれば、国内外から投資を呼び込むことができます。また、安定した基盤に支えられたビジネスにはその後の発展も期待できます。
日本では公共投資という概念はあっても、そこで産業を育てるための理念や戦略が欠けていました。
限られた資源を活かし、比較的短期の間に成長のある産業を創出するためには、どうしたらよいか。学生の皆さんと考えていきたいと思います。
 ※メッセージは執筆者の個人的見解であり、日本総研の公式見解を示すものではありません。
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