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リサーチ・フォーカス No.2024-033

インバウンド需要における「食」への期待 ~関西では、一人当たり飲食費の引き上げが不可欠~

2024年09月13日 藤山光雄西浦瑞穂


インバウンド需要がコロナ禍前の水準を回復するなか、訪日外国人と観光産業の双方において、観光コンテンツとしての「食」への期待が高まっている。

食のインバウンド需要の拡大は、観光という側面にとどまらず、わが国の外食市場全体にもたらす恩恵も大きい。わが国の外食市場は、人口の減少と高齢化を受け、先行き縮小していく公算が大きい。そうしたなか、食のインバウンド需要の拡大は、外食市場の縮小を補うだけでなく、さらなる外食市場の拡大を牽引するポテンシャルがある。

関西は、外国人観光客が数多く訪れる地域でありながら、食のインバウンド需要を十分に取り込めているとは言い難い。滞在期間の短さや一食当たり単価の低さから、関西府県を訪れる外国人観光客の一人当たり飲食費は総じて低い。また、中国人観光客だけでなく、コロナ禍後に増加している韓国や欧米からの観光客の食に対する高いニーズに応えていく必要がある。

関西において求められる取り組みとして、以下3点が指摘できる。第1に、滞在日数の拡大である。ナイトタイムエコノミーの推進やリピーターへの訴求などを通じて宿泊機会の拡大を図っていく必要がある。第2に、「食」に付随する新たな価値の提供である。食を文化とともに楽しむガストロノミーツーリズムへの取り組みなどを通じて、より高い対価を得られる観光コンテンツを創出していくことが求められる。第3に、情報発信の強化である。①多言語対応、②最新の情報の発信、③食に関する魅力的なストーリーの提供、に取り組んでいくことが望まれる。

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