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リサーチ・アイ No.2024-026

順調な滑り出しとなった新NISA ― 勢いの持続が課題。20~40歳代への働きかけ継続がカギ ―

2024年06月17日 下田裕介


金融庁の公表資料によると、新NISA開始後の本年3月末時点のNISA口座数は昨年末比+9%の2,323万口座、累計買付額は同+17%の41.6兆円とそれぞれ増加。

政府は22年に策定した資産所得倍増プランのなかで、今後5年間でNISAの総口座数と買付額をそれぞれ倍増する目標を設定(1,700万口座→3,400万口座、28兆円→56兆円)。昨年2月に当社が行った目標達成のためのシミュレーション(注)と比較すれば、買付額は、現状それを上回るペースで拡大。とりわけ、上場株式の取り扱いも可能な成長投資枠での買付が伸びをけん引。

口座数についても、1,700万口座増の目標に対し、現状約600万口座増とおおむね順調に進捗。もっとも、年代別にみれば、20~40歳代では目標達成までに必要な口座数(シミュレーション値)との差が大きく、潜在需要の取り込みやさらなる新規需要の掘り起こしが必要。

上記の通り、新NISA開始以降、口座数、買付額ともに堅調に増加したものの、その勢いの持続が課題。今後は、新NISAの開始を待ち望んでいた層の動きが一巡し、制度への注目や関心が一服すると見込まれるなか、政府目標の達成に向けては、金融教育の充実や不稼働口座保有者への働きかけなどを通じて、口座開設や買付額を継続的に拡大させていく必要あり。


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