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リサーチ・フォーカス No.2023-011

関西経済の成長加速は本物か ― 生産性向上や有望分野の強化が課題 ―

2023年06月07日 若林厚仁


一般的に、関西経済は長らく地盤沈下が続き、首都圏の後塵を拝しているというイメージを持たれがちである。しかしながら、2010 年代の関西の域内総生産は総じて首都圏を上回る成長が続いていた。

2010 年代の関西経済のけん引役は製造業であり、①資源価格下落を背景とした交易条件の改善、②堅調な海外経済等を受けた輸出の増加、の2点が主に寄与した。とりわけ、関西は製造業の比率が相対的に高いことが成長を押し上げた。

もっとも、こうした製造業がけん引する成長モデルについては、以下のような課題を指摘できる。
① 各種成長戦略の成果というよりは、輸出環境の改善という追い風に上手く乗れた面が大きく、環境次第では再び成長が停滞する懸念があること。
② 供給面についても、設備投資や生産性の向上よりも、労働投入を増やすことで需要増に対応してきたこと。

2010 年代以降の堅調な成長に慢心することなく、関西経済の成長を持続的に高めていくためには、以下のような取り組みや観点が重要となる。
① 労働力人口の減少が不可避の状況下、デジタル投資などを通じた生産性の向上。
② 脱炭素技術やライフサイエンス産業など、関西が強みを有する分野でのイノベーションの創出や次世代技術の育成。

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