一方で、口座数の増加、稼働率の引き上げ、時価変動率の改善に向けては、以下に示すようにNISA制度のさらなる見直しを検討する余地。 ① 口座数の増加:口座開設手続きの簡素化や未成年向けNISA口座の導入。後者は、金融資産の世代間移転に加え、金融教育の一環としても意義あり。 ② 稼働率の引き上げ:NISA口座開設後も金融機関が息の長いサポートを続ける観点から、金融機関ごとの稼働率の公表や、複数のNISA口座での投資を可能とする仕組みを創設して、金融機関間のサービス競争を促進。 ③ 時価変動率の改善:新しいNISAでは、売却による翌年の非課税投資枠復活によりリバランスが容易になったものの、同年中の機動的なポートフォリオ見直しのために、売却代金の範囲内で新規投資が可能なスイッチングを導入。