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中国グリーン金融月報【2022年2月号】

2022年03月11日 王婷


「中国グリーン金融月報」2月号をお届けします。

1.今月のトピックス
【上海市】上海炭素ポイントシステム構築活動方案(パブコメ)
 上海市は、このほど「上海市炭素ポイントシステム構築活動方案(意見募集案)」を公表した。
 内容は以下の19の重点任務を定めている。①炭素ポイントシステムを構築。②炭素ポイントシステム管理・運営組織機構を設立。③炭素ポイントシステムプラットフォームを構築。④炭素ポイントの方法論の開発と文書化を推進。⑤プロジェクト評価の次元を拡大し、プロジェクト評価基準体系を確立。⑥プロジェクト管理体制を整備し、広範なリソースの支援を求める。⑦上海の炭素排出権取引市場に接続するためのオフセット・メカニズムを構築。⑧炭素を含む排出削減量の購入と使用を通じて、カーボンニュートラルを奨励。⑨資源共有のための炭素ポイントエコシステムを最適化する。⑩個人排出削減シナリオを評価するメカニズムを段階的に確立。⑪個人排出削減シナリオの入手と開発を秩序よく推進。⑫長江デルタ地域の炭素ポイントメカニズムの共同構築を主導。⑬長江デルタ以外の地域との炭素ポイントに関する協力の仕組みを構築。⑭炭素ポイントグリーン投資・融資サービスを確立。⑮炭素ポイント排出削減関連の金融商品およびサービスを探求。⑯排出削減における炭素ポイントの相乗効果を探る。⑰炭素ポイントによる地方の活性化を支援。⑱炭素ポイントによる消費活力を喚起。⑲企業や個人の総合評価システムにおける炭素ポイントの導入を検討。
2022-2-28 上海市生態環境局
https://sthj.sh.gov.cn/cmsres/80/8084157ab66e467186fb6e3477b047ce/1a39a5ca6d0ba2264502d8a035376db5.pdf
コメント:2021年12月「深圳市炭素ポイントシステム建設作業計画に関する通達」が公表されたのにつづき、上海市は先頃、「上海炭素ポイントシステム構築活動方案(パブコメ)」を公表した。深セン市の通達では、中小企業、コミュニティ、個人の省エネと炭素削減行動を定量化し、「持続可能なグリーンライフスタイルの形成」のモデルを構築すると定めれていた。上海市のパブコメでは、さらに個人を対象としたポイント制度を強化し、個人の炭素排出口座をつくり、評価メカニズムを開発すると明確にした。両市に共通するのは、低炭素行動データプラットフォームと炭素取引市場プラットフォームをリンクさせ、個人や中小企業が獲得したポイントを、炭素取引市場で取引し、個人や企業に利益をもたらす仕組みを構築しようとしている点にある。


2.今月のニュース
(1)-① 中央政府・グリーン金融
【中国人民銀行、銀行業保険監督管理委員会等】「金融標準化第14次5ヵ年計画」を発表

 中国人民銀行、市場監督管理総局、銀行業保険監督管理委員会及び証券監督管理委員会はこの程、「金融標準化第14次5ヵ年計画」を発表した。第14次5ヵ年計画期間中の金融標準化発展のための指導理念、基本原則、主要目標、重要任務、保障措置を明確にしたものである。
 計画においては、7つの重点分野を定めている。①近代的な金融管理を手助けする。金融リスクの防止基準の完備、金融業界の総合統計基準の健全化、金融消費者保護基準の構築の推進、基準による金融監督の支援を強化。②金融市場システムの改善、金融基礎インフラ基準の改善、証券・先物基準の構築のさらなる推進、金市場の標準供給の拡大、保険市場基準の拡大・高度化。③金融商品とサービスのイノベーションを支援、グリーン金融基準体系の改善を加速し、ポイントシステム基準の構築を効果的に推進し、産業サプライチェーンの金融基準を強化。④金融業界のデジタルエコロジー構築をリードする、金融テック標準化の構築を着実に推進し、金融データ要素の標準化を建設、金融情報インフラの基準を健全化させ、金融ネットワークセキュリティ標準の保護を強化し、金融業界の情報技術コア技術の基準の構築を推進。⑤金融標準化における高い開放性を深化させる。⑥先進的な金融国際標準の転換と応用を加速し、金融標準化サービス産業を育成し、金融標準の試験と認証の共同発展を促進する。⑦金融標準化の発展の基礎を固める。金融標準化の運用メカニズムを最適化し、金融機関の標準化能力を高め、金融標準化業務のデジタル化を推進。
2022-2-8 中国人民銀行
http://www.pbc.gov.cn/goutongjiaoliu/113456/113469/4467138/index.html

【中国人民銀行】副行長劉桂平:金融機関の気候リスク管理能力向上への取り組み
 金融機関に新たなリスク課題をもたらす気候変動は今後、人類が直面する最大の課題の一つである。中国人民銀行の劉桂平副行長は、このほど「中国金融」という雑誌で「金融システムの気候リスク管理能力向上への取り組み」をテーマに寄稿した。寄稿において、気候リスクストレステストの状況について紹介している。
 中国人民銀行は気候リスクストレステストの第一段階を完了した。2021年、中国人民銀行は中国全国の主要銀行23社に対して、火力発電、鉄鋼、セメントの3業種を対象に、炭素排出費用負担メカニズムを導入する場合、現在から2030年までに関連企業のコスト上昇による貸し倒れの確度、またそれがどのように銀行の資本に影響するかことを分析した。テストの結果を踏まえると、火力発電、鉄鋼、セメントセクターの企業が低炭素化を進めなければ、返済能力はさまざまな程度に低下することがわかった。参加した23の国営銀行の火力発電、鉄鋼、セメントセクターの貸出が総貸出に占める割合は高くなかったため、3つのストレスシナリオのいずれにおいても、全体の自己資本比率は規制上の要件を満たすことができた。次の段階で、人民銀行は気候ストレステスト手法の改良を続ける予定。まず、シナリオと伝導経路を中国の現実に沿った形に改善し、テスト結果の応用価値と指導意義を高める。第二はテスト対象範囲をさらに広げ、より多くの炭素多排出産業を含むようにする。さらに、経済社会のグリーン化・低炭素化がもたらす構造的・横断的な影響をより体系的に評価するため、気候リスクに関するマクロシナリオのストレステストの開発を模索するという。
2022-2-19 中央財経大学グリーン金融国際研究院
http://iigf.cufe.edu.cn/info/1018/4790.htm


(1)-② 中央政府・「3060目標」、その他
【国家発展改革委員会&国家エネルギー局】「グリーン・低炭素社会への移行に向けたメカニズムと政策措置に関する意見」を発表

 国家発展改革委員会と国家エネルギー局は、この程、「グリーン・低炭素社会への移行に向けたメカニズムと政策措置に関する意見」を発表した。
 意見では、グリーン・低炭素なエネルギーを主軸としたエネルギー供給システムの構築を推進すると提案。ゴビ砂漠地域を中心に、大型風力発電、太陽光発電の基地建設を加速し、地方の既存の石炭発電設備をアップグレードし、受送電双方から再エネ電力の輸送に調整機能を構築し、再エネ発電の建設、系統連携、発電量の最大化をできる限り支援するという。
 意見では、新規の再エネと原材料のエネルギー利用はエネルギー総消費量にカウントしないと規定。グリーンで低炭素なエネルギーの開発と利用のための国家空間管理メカニズムを確立し、ゴビ砂漠の土地を再エネ発電プロジェクト建設に利用するための土地支援策を策定するという。
 農村における再エネの開発・利用について、メカニズムを革新し、農村部における屋上分散型太陽光発電やバイオガス発電などのバイオマス発電の系統連系を優先的に支援するという。
2022-1-30 国家能源局
http://zfxxgk.nea.gov.cn/2022-01/30/c_1310464313.htm

【中共中央】「2022年中共中央・国務院、全面的に農村振興の重点工作に関する意見」を発表
 このほど、「中共中央・国務院、2022年全面的に郷村振興の重点工作に関する意見」を公表した。2022年の中央政府第1号文書である。
 意見は、8つの章から構成される。①食糧生産と重要な農産物の供給に全力あげること、②現代農業の支援を強化、③大規模な貧困に戻らないように堅持、④産業に注力し、農村開発を促進、⑤着実に農村建設を推進、⑥農村ガバナンスを改善、⑦政策保証と体制革新メカニズムを強化 ⑧「農業、農村地域、農民に対する党のリーダーシップを強化。
 上記「産業に注力し、農村開発を促進する」において、農業・農村のグリーン開発を強調した。
 ①家畜・家禽の糞尿の資源的利用を強化し、農業用膜の科学的利用・リサイクルを推進し、わらの総合的利用を支援。②グリーン農業先導区を建設。③農業のグリーン開発に関する評価を実施。④生態保護・修復プロジェクトを実施。⑤炭素削減・吸収源となる農業技術の開発と応用、炭素吸収源製品の価値を実現するための仕組みを検討。⑥生物多様性保全のための大型プロジェクトの実施、などあげられた。
2022-2-22 新華社
http://www.gov.cn/xinwen/2022-02/22/content_5675041.htm

【生態環境部】「気候変動に対する国家適応戦略2035」を発表
 2月18日、生態環境部長の黄潤秋氏が主催した幹部会議において、「気候変動に対する国家適応戦略2035」が審議され、採択された。
 会議では、気候変動の影響を受けやすい脆弱な地域と重要地域における気候変動リスク評価を強化し、重要地域と地域における気候変動への適応行動を強化すること、気候変動適応のための基礎能力構築を強化し、気候変動適応に関する国家情報プラットフォームの構築を模索すること、気候適応都市のパイロット建設を引き続き深め、成功体験をタイムリーにまとめ、普及すること、気候変動適応に関する国際経験を十分に活用し国際協力を活発に拡大することが必要であると指摘された。
2022-2-21 生態環境部
http://www.eco.gov.cn/news_info/53160.html


(2)-① 地方政府・グリーン金融
【湖州市】国内初の金融変革のための地域ロードマップを作成

 湖州市は、此度、率先して「グリーン金融改革革新試験区の建設を深め、低炭素トランジションファイナンスシステムの構築を探求する実施意見」を発表した。
 意見では、炭素集約型産業の低炭素化、高炭素・高効率企業の発展、低炭素化技術の応用などの分野の金融ニーズに焦点を当て、制度基準、インセンティブ政策、製品サービスなど7つの重要任務を設定している。
 ①トランジションファイナンスの基準を探る。変革プロジェクトリスト、変革のための資金支援カタログ、低炭素変革のための技術ガイドラインを作成し、低炭素変革目標システムを構築し、変革に関する財務情報開示の枠組みを確立する。
 ②インセンティブメカニズムを改善。変革のための資金補助やリスク補償などのインセンティブメカニズムを確立する。
 ③トランジションファイナンスサービスを革新。信用、保険、債券、ファンドを主としたマルチ金融サービス体系を構築し、金融炭素口座体系及び応用シーンを構築し、市場を明確な道筋に沿って低炭素化へ転換することを促進する。
 ④デジタルインテリジェンス支援プラットフォームを構築。フロントでは炭素口座データの共有、ミドルエンドでは炭素会計、炭素効率評価などのアルゴリズムをサポート、バックエンドでは与信、保証などの金融サービスを提供し、銀行と企業のオンライン接続を実現する。
 ⑤オープンな協力体制を構築。産業チェーン全体を対象とした変革金融のイノベーションと発展のためのエコシステムを構築する。
 ⑥トランジションファイナンスのリスクを予防・管理する。トランジションファイナンスの情報開示を強化する。金融機関が変革リスクストレステストを実施し、気候リスク管理をリスク管理フレームワークに組み込むことを奨励する。
 ⑦実証実験や先導的なプロジェクトを実施する。
2022-2-11 広州市グリーン金融協会
http://www.gzgfa.org.cn/Hangyexinwen-33/417.html

【江蘇省銀行協会】「江蘇省銀行業におけるグリーン金融サービスに関する自律条約」を発表
 江蘇省銀行協会は2月14日、「江蘇省銀行業グリーン金融サービス自主条約」を正式に発表し、業界の自主規制を強化し、江蘇省銀行業のグリーン金融サービスを指導し、地域経済のグリーン、低炭素転換発展を促進することを目的に掲げた。
 条約には9つの自主条項を含む合計26の条項があり、江蘇省の銀行がグリーン金融サービスを実施するために、組織構造、管理システム、商品サービス、リスク開示などの面で規制と制約を加えている。
2022-2-17 中国銀行保険報
http://www.zgjrw.com/yh/2022/0217/32188.html

【香港】リテールグリーンボンドを初めて60億ドル発行 香港のグリーンファイナンス市場は100億ドルを突破
 香港政府は2月15日、香港の住民を対象に60億香港ドルのグリーンボンドを発行すると発表した。香港特別行政区が個人投資家向けにグリーンボンドを発行するのは今回が初めてである。
 今回発行するグリーンリテールボンドは償還期間が3年で、1枚10,000香港ドルから購入できる。投資家には2%の金利が保証され、6ヶ月ごとに現地のインフレに連動した利息を受け取ることができる。香港在住の人は銀行、証券会社、香港証券クリアリングカンパニー・リミテッドの3つのルートで申し込むことができる。グリーン・リテール・ボンドで調達した資金は再生可能エネルギー、廃棄物処理・資源回収、上下水道管理、自然保護、グリーンビルディングなどの適格カテゴリーとなるグリーンプロジェクトの融資や借り換えに使用される。
 香港政府によると、2020年末までの香港のグリーンの累積額は約380億米ドルである。香港特別行政区政府は今後5年間にわたり、さまざまな期間、通貨、販売形態の政府グリーンボンドを1,775億香港ドル相当分、定期的に発行する予定である。
2022-2-21 中国基金報
https://www.chnfund.com/article/AR20220220044259092


(2)-② 地方政府・「3060目標」、その他
【江蘇省】質の高い発展を推進し、CO2ピークアウト・カーボンニュートラルを実施する意見を発表

 江蘇省政府はこの程、質の高い発展を推進し、CO2ピークアウト・カーボンニュートラルを実施する意見を発表した。意見では、「二高」(高炭素排出・高エネルギー消費)プロジェクトの開発を抑制するよう求めている。石炭発電、石油化学、石炭化学の生産能力を規制し、エネルギー多消費産業にグリーン製造とクリーン生産を推進し、エネルギー消費比率の高い主要産業とデータセンターで省エネや炭素削減へ取り組むと指示。
 意見では、都市と農村の建設における低炭素化を促進すると強調。エネルギー多消費な公共建築物の開発を厳しく規制する。ビルのエネルギー管理を行い、ビルのエネルギー割当量管理を実施する。地域全体のスポンジシティの建設を計画的に推進する。
 意見では、関連分野のコア技術の研究開発を強化するという。低炭素、ゼロカーボン、カーボンマイナス技術の主要キーテクノロジーのブレークスルーを加速し、主要なグリーン・低炭素科学技術研究推進と応用プロジェクトの配置に力を入れる。再生可能エネルギー、ゼロカーボン工業プロセスのリエンジニアリング、ゼロカーボン建築、炭素捕捉・利用・貯蔵などの主要分野に焦点を当て、CO2ピークアウトやカーボンニュートラルな科学技術革新に関する特別プロジェクトを実施するという。
2022-2-1 江蘇省政府ホームページ
http://www.zgjssw.gov.cn/yaowen/202202/t20220201_7407885.shtml


(3) 業界・金融機関
【中国輸出入銀行】アジアインフラ投資銀行とのグリーン債権譲渡協力で大きな進展

 先日、中国輸出入銀行とアジアインフラ投資銀行による2億米ドルのグリーンクレジット移転プロジェクトがアジアインフラ投資銀行の理事会で承認された。移転融資は中国におけるグリーンエネルギー、省エネルギー、環境保護、グリーン輸送の分野におけるグリーンクレジットプロジェクトの建設支援に使用される。
2022-2-1 新華社
https://www.163.com/dy/article/GV42UQNO05346RC6.html

【天津銀行】初の「炭素パフォーマンス連動型」融資の実行に成功
 天津銀行は、この度、天津国投津能発電有限公司に2億元の長期運転資金融資を実行した。天津市の金融機関として初めて「炭素パフォーマンス連動型」融資を実行したことになる。
 「炭素パフォーマンス連動型ローン」は、全国炭素取引市場や地方炭素取引市場パイロット事業に参加し炭素割当量を保有する企業向けのローンである。融資の利率が企業の二酸化炭素排出削減実績と連動して、企業の排出削減実績が増えるほど利率が下がる。
 低融資コスト+追加収入のダブルメリットで、企業が率先して排出量削減やCO2削減に取り組む動機付けを効果的に行うことができる。
2022-2-8 CDMFUNDホームページ
https://www.cdmfund.org/30350.html

【中国銀行】海外グリーンボンド3銘柄の発行に成功
 中国銀行グループは、アジア、アフリカ、ヨーロッパの各地域におけるグリーンプロジェクトを支援するため、海外市場で3つのグリーンボンド(合計8.6億米ドル相当)を発行した。
 ハンガリー支店とヨハネスブルグ支店はそれぞれ2年満期と3年満期で3億米ドルを発行し、再エネ、クリーン輸送、持続可能な水資源、廃水処理などのプロジェクトに資金を提供した。中国銀行香港支店は、「持続可能な発展とスマート生活」をテーマにしたグリーンボンド20億香港ドルを発行した。2年満期で、再エネとグリーン建築プロジェクトのための資金に充てられる。
 中国銀行ハンガリー支店と中国銀行ヨハネスブルグ支店が発行した2つのボンドはそれぞれ中国の金融機関が中東欧とアフリカで発行した初めてのグリーンボンドとなる。
2022-2-11 中国銀行
https://www.boc.cn/aboutboc/bi1/202202/t20220211_20715299.html

【人民銀行合肥中心】石炭のグリーンで効率的な利用を支援する初の再融資
 中国人民銀行合肥中心支店は、中国銀行阜陽支店に対し、阜陽中国資源電力有限公司の2X660MW超超臨界二次再熱石炭火力発電ユニットプロジェクト第2期工事に対して、同省初の石炭クリーン・効率利用支援特別借換融資6千万元を供給したという。
 本プロジェクトは国際的先進技術を採用し、同時に脱硫、脱硝、除塵設備を建設し、大気汚染物質の排出を「スーパークリーン」基準で達成して、電源の標準石炭消費量を265g/kWhまで削減し、従来の一次再熱超臨界石炭火力より35g/kWh低くすることを実現して、1年間で21万トンの標準石炭を削減することを可能にする。これは516,400トンの二酸化炭素排出量削減に相当する。
2022-2-12 安徽省政府ホームページ
https://www.ah.gov.cn/zwyw/jryw/554097821.html

【中財大绿金院】金融機関向け環境情報開示システム2.0が稼動開始
  2021年、中国金融学会グリーン金融専門委員会の年次総会において、研究成果として「金融機関向け環境情報開示オンラインシステム1.0」が公開された。2022年2月には、この最適化とバージョンアップが行われ、「金融機関向け環境情報開示システムバージョン2.0」がスタートした。金融機関が環境情報開示を行う際の支援方法とツールを提供し、標準化、体系化、開示効率化を目指すものである。
 バージョン2.0では、国内外の環境情報開示基準を満たし、国内基準に準拠するとともに、国際基準に対応することで、金融機関が国際交流を行う際の「共通言語」形成が容易となる。
2022-2-26 中央財経大学グリーン金融国際研究院
http://iigf.cufe.edu.cn/info/1017/4824.htm


3. 王の視点
企業の環境情報開示管理弁法が施行

 2021年12月11日公表された「企業環境情報の合法的開示に関する管理弁法」が2022年2月8日より施行されました。
 管理弁法では、企業は毎年3月15日までに前年の1月1日から12月31日までの環境情報を開示しなければならないと定めています。同12月31日に公表された「企業環境情報合法的開示書式ガイドライン」においては、情報開示の書式と項目を細かく規定しています。
 以下、開示項目について整理しました。

図

 近年、ESGへの重視、グリーンボンドの発行などグリーン金融の進行、カーボンニュートラル目標の設定に伴い、環境情報の開示の重要度がますます高まっています。環境情報を正確かつ効果的に開示することは、企業にとっても金融機関にとっても、経営や商品の発行の前提条件となっています。特に炭素排出権取引市場では、企業の環境情報の開示を踏まえて、公正に取引を成立させていることを要請されています。昨年、全国レベルの炭素市場が発足したものの、個々の企業がデータを捏造していると指摘されたことがしばしばありました。「企業環境情報の法的開示に関する管理弁法」と「企業の環境情報の開示様式に関するガイドライン」はこのような背景のもとで施行されたものです。
 政府が環境情報のモニタリングを重視する傾向も顕著です。昨年、生態環境部は、炭素モニタリングモデル事業をスタートしました。16都市(唐山、太原、上海、杭州、南通など)、火力、鉄鋼、石油・ガス採掘、石炭採掘、廃棄物処理の5つの主要産業、国家能源集団、中国宝武、ペトロチャイナ、シノペック、光大環境など11の集団企業を対象にモニタリングを実施します。排出源のモニタリング、環境濃度のモニタリング、生態系の炭素シンクモニタリングを実験的に行い、技術方法論と品質管理を評価しようとしたものです。
 加えて、生態環境計測を強化するため、生態環境部が、2022年1月「14次5カ年生態環境モニタリング計画」を公表しています。これは、モニタリングを通じてデータの正確性を強化し、環境データモニタリングの体系を構築する狙いです。


※記事は執筆者の個人的見解であり、日本総研の公式見解を示すものではありません。
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