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リサーチ・アイ No.2021-050

米国人口は少子高齢化や移民減少によって伸びが鈍化

2021年11月15日 野田一貴


10年ごとに実施される米国の国勢調査によると、2020年の総人口は約3億3,000万人と、10年前に比べ約2,300万人増加。10年前からの増加率は+7.4%と、2010年の同+9.7%から鈍化。

人口の伸びが鈍化している背景には、以下の2点が指摘可能。
①自然増(出生数-死亡数)の伸びが鈍化。死亡数は白人系を中心に高齢化が進んだことで増加。出生数は2008年の432万人をピークに減少傾向となっており、2020年は新型コロナの影響もあり、375万人(推計値)と統計開始以来、最低を更新。
②トランプ政権による移民抑制策や、パンデミックの影響によって、移民流入数が減少。

総人口の先行きを展望すると、上記2つの要因が持続するとみられることから、増勢鈍化の傾向は続き、内需や労働力の拡大余地は限られていく見通し。まず、自然増については、死亡数増加と出生数減少により、先行きも鈍化する公算。2010年から19年にかけて、出生数増加によって全体の伸びをけん引していたヒスパニック系でも出生率の低下が著しく、先行きの出生数の大幅増は見込み難い状況。また、移民について、バイデン政権は流入を緩和する方向に政策転換するも、共和党支持者を中心に移民への忌避感は根強く、社会の分断を一段と深刻化させる恐れがあることから、積極的な受け入れには慎重にならざるを得ず、大幅な増加は期待薄。


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