【ハイテク】「独Qimondaの破産申請、DRAM市場には恩恵」
=====≪quote≫ ≪評≫山浦康史〔研究員〕 DRAMの価格低下は供給過剰からくるものであり、市場からQuimonda社のシェアである10%の製品が供給されなくなれば、DRAMに対する値下げ圧力が弱まり、DRAMの価格が上昇すると考えられる。しかし、世界的な景気悪化による最終製品の需要減という根本的な問題は当面解決しないため、価格上昇も1次的なものにどどまるのではないかという見方ができる。 これ以上DRAM不況が続けば、第2のQimonda社が出てもおかしくない状況にあるだろう。この不況下にあっては、供給過剰が止まるまでDRAM業界に我慢して残った企業のみが残存者利益を得ることができる、ある意味でチキンレースのような状況が生じている。 また、日本の大手DRAMメーカーであるエルピーダメモリはQimonda社と技術提携をしており、今後の研究開発戦略に影響が出るのではないかと考えられるため、今後の動向に注目したい。 |