SATOYAMAイニシアティブ

世界各地でその土地の自然条件と社会条件に適した自然共生社会を実現しようとするもの。日本の里山に見られるような自然と共生した社会を例に、世界各地の自然共生を可能とした智慧や社会システムなどを把握し、それらを再興・発展させて活用していくことを世界に向けて提案しています。

世界的に持続可能な社会作りはいまだ試行錯誤の段階にあります。そこで政府は、持続可能な社会の生きたモデルを日本で創造し、2008年のG8洞爺湖サミットに向けて「環境立国・日本」を発信していこうとしています。こうした背景の下、平成19年6月に21世紀環境立国戦略が発表されました。この中では生態系の危機が、地球温暖化の危機、資源の浪費による危機と並べて挙げられており、生態系の危機に対する戦略のひとつとしてSATOYAMAイニシアティブが位置づけられています。

具体的な取り組みは国内に向けたものと国外に向けたものの二つがあります。国内向けの取り組みとしては重要里地里山の選定、バイオマスや環境学習・エコツーリズムといった里地里山資源の新たな利活用などが進められ、国外向けの取り組みとしては指針や原則の策定を通して世界に向けた発信・提案が掲げられています。SATOYAMAイニシアティブ推進のためのこれらの取り組みを通して、「自然の恵み豊かで多様な生物が生息する自然共生社会を地球全体で実現」を目指しているのです。

（用語は随時追加されています）