コンサルティングサービス
経営コラム
経済・政策レポート
会社情報

コンサルティングサービス

企業のための生物多様性Archives/
用語集

五十音順
あ行 か行 さ行 た行 な行 は行 ま行 や行 ら行 わ行
アルファベット順
ABC DEF GHI JKL MNO PQR STU VWXYZ

バードストライク

温室効果ガスを排出しないクリーンな発電方式として世界的に導入量が伸びている風力発電ですが、その大きなブレード(プロペラ)と野鳥が衝突し、野鳥の減少や野鳥の飛行ルート変更につながるなど、生態系に影響を与えているという見方があります。これが、バードストライク問題です。

自然保護団体の主張は、日本は生物多様性上のホットスポットの一つであり、特に自然公園などの山林に多くの生物が生息していますが、貴重生物である猛禽類の保護上重要な地域は、風力発電の事業性が良い(即ち風の強い)地域の多くと重なっており、そのような場所に風力発電施設を建設することは控えるべきだ、というものです。

一方、風力発電事業者の主張としては、地球温暖化が進めばそもそも鳥類を含む生態系全体に大きな影響を及ぼすために、地球温暖化対策の一つである風力発電の推進を阻むべきではない、また、風車と野鳥の衝突は、他の人工物、たとえば電柱やビルとの衝突に比べて統計的に多いものではない、というのが骨子となっています。

まさに、ミクロ的な視点とマクロ的な視点の間で断絶があるのですが、両者間で議論の調整を図り、風力発電と生態系保護の両立の仕方を模索する場として、環境省は平成19年に「風力発電施設と自然環境保全に関する研究会」という審議会を立ち上げました。

そこでは、風力発電施設を建設する際には環境影響評価など配慮のための事項を記した既存のガイドラインに沿った適切な取り組みを徹底するほか、関係者に対する合意形成プロセスを早い段階で設けること、バードストライクに対する科学的な実態解明や衝突防止の技術開発の重要性について議論されました。

温暖化防止と生態系保護は共に重要なテーマですので、今後も両立に向けた解決手法が確立されていくことが望まれます。

バイオ燃料

バイオマスから作られた燃料のことです。バイオマスからバイオ燃料を製造する技術には、メタン発酵、エステル化、エタノール発酵、熱分解ガス化、ガス合成、水素化精製、炭化、固形燃料化等があります。その結果、以下のようなバイオ燃料が得られます。
 (1)バイオエタノール
 (2)バイオディーゼル
 (3)バイオガス
 (4)燃料ガス
 (5)BTL(バイオマス・トゥー・リキッド)
 (6)エコ軽油
 (7)炭
 (8)木質固形燃料
バイオエタノールやバイオディーゼルは既に世界的に普及しつつあります。バイオエタノールの普及が最も進んでいる国はブラジルで、ガソリンにエタノールを20~25%混合することが義務付けられています。バイオディーゼルはEUやアメリカを中心に普及しており、はバイオディーゼルを2~5%配合した混合軽油が一般車両向けに販売されています。バイオガスも近年ドイツ等で急速に普及しつつあり、ドイツのバイオガスプラントはここ10年で10倍以上増加し現在1700以上のバイオガスプラントが存在します。

バイオマス

バイオマスとは、生物資源(bio)の量(mass)を表す概念で、「再生可能な、生物由来の有機性資源で化石資源を除いたもの」です。太陽エネルギーを使って生物が水と二酸化炭素から光合成によって生成した有機物で、生命と太陽エネルギーがある限り持続的に再生可能な資源です。主なバイオマスとしては、以下のものが挙げられます。
 (1)家畜糞尿
 (2)下水汚泥・し尿汚泥
 (3)食物系廃棄物
 (4)農業残渣
 (5)木質系バイオマス
 (6)エネルギー作物
(出典:環境省報告書「輸送用エコ燃料の普及拡大について(H18.5.)」による分類)

ビオトープ

本来は生態系の成立している地理的な環境をさすが、日本では人工的に作り出された生物の生活空間を意味することが多い。一定の敷地において、開発以前にあった環境を復元しようとする試みが進んでいる。



(用語は随時追加されています)