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Sohatsu Eyes

ハイブリッド志向

2005年04月26日 武藤一浩


阪急百貨店と三越は、両社の一部の店舗にICタグを利用した婦人靴のリアルタイム在庫管理システムを本格導入します。今年度はいよいよICタグの本格導入が各分野で進むでしょう。我々のMATICSコンソーシアムでは、2004年の初めからICタグを活用した静脈分野(リユース/リサイクル/廃棄の分野)におけるビジネスの立ち上げに注力してきました。2005年度は先ず廃棄分野でのサービス開始を目指します。 廃棄については岐阜県と東京都でICタグを活用したトレーシングの取り組みが進められています。岐阜県は、ICタグを用いて医療廃棄物の収集運搬から処理までの一元管理を始めています。ICタグの費用は処理事業者側が負担します。東京都でも今年から都内の2つの都立病院に試験的に導入される予定です。こちらは、ICタグの費用は医療機関側の負担となります。

(出典:東京都HP)

我々も、A病院とB飲料メーカー工場においてICタグを用いた廃棄物管理の試験を実施しています。上述の都道府県との違いは、提供するサービスが「ハイブリッド志向」である点です。「ハイブリッド志向」のサービスとは、「技術」に「顧客に沿ったコンサルテーション」や「他社との連携」を組み合わせたベストソリューションを提供することです。当センター所長の井熊の書籍「プロジェクトマネジメントの考え方進め方」から引用すると以下のイメージになります。

「比較的差別性のある技術」×「コンサルテーション能力」×「ベストソリューションのためのアライアンス(提携)」⇒「より低い競合確率」

ICタグを活用した廃棄物管理は、費用負担の対象さえ決まれば、システム自体は単純であり実現は容易です。そのため、ハイブリッド志向のサービスとして差別性が保てなければ、すぐに価格競争に巻き込まれてしまうでしょう。我々が今年度から展開予定のサービスモデルは、費用負担の対象者のメリットを最大化するコンサルテーションと複数企業の提携によって成り立っている点で、まさしくハイブリッド志向となっています。今年度はサービス開始の年とするため、立ち上げにスタッフ一丸となって全力を尽くしてまいりますので、今後ともご支援を何卒宜しくお願い申し上げます。

※eyesは執筆者の個人的見解であり、日本総研の公式見解を示すものではありません。
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