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RAPOCラボ|自動運転移動サービスの社会実装に向けた活動紹介

2022年01月20日 創発戦略センター、武藤一浩泰平苑子逸見拓弘岩崎海、小山一輝、福山篤史、尾形アンドリュー翔


株式会社日本総合研究所(以下「日本総研」)は、自動運転移動サービスの早期実装を目指す事業者などを支援することを目的に、「RAPOCラボ(Risk Assessment Process Of Community-Vehicle Lab、ラポックラボ)」(以下「本ラボ」)を2020年11月4日に設立し、2021年度も活動を継続しています。本ラボでは、自動運転移動サービスの社会実装・サービス横展開の際、具体的な論点となる「許認可を含む地域の合意形成」と「走行環境の安全性確保」に注力して取り組みます。


 日本では少子高齢化社会により人口減少が進み、通勤通学など一定の移動需要の確保が難しくなるとともに、地域の公共交通を担う運転者の高齢化や人手不足などの課題が顕在化することで、旅客輸送サービスの維持が困難な地域も出ている。また、交通事故全体に占める高齢運転者の事故割合も増加傾向にあるが、マイカーに替わる地域の移動手段の確保が難しく、免許返納に踏み切れない高齢者も多い。政府は、交通事故の削減、地域の人手不足や移動弱者の解消などの社会課題の解決への寄与を目指し、2025年度までに、多様なエリアで、多様な車両を用いた「無人自動運転サービス」を40カ所以上で実現することを掲げている。

 今後、各地域が無人自動運転サービスの社会実装を目指すが、自動運転という新技術を用いることもあり、許認可を含む法制度、複数の関係者が関与する事業構造、自動運転に関する運用や業務、地域の受容性の点で、これまでの旅客輸送サービスと異なることも多い。
各地域が国で進める制度整備を踏まえた自動運転移動サービスを実装するにあたり、「許認可を含む地域の合意形成」と「走行環境の安全性確保」が円滑に進むよう、本ラボでは、本ラボの会員と社会実装のプロセスの定型化に向けた検討を進めている。各テーマの取り組みは、以下のレポートもご覧頂きたい。

RAPOCラボのテーマ別レポート(PDF:389KB)

■注力領域
□許認可を含む地域の合意形成
テーマ1|社会的価値の評価手法

自動運転移動サービスの社会実装に向けて、地域での合意形成を促進するため、直接的影響(主に経済的価値)だけでなく、間接的影響(主に社会的価値)も含めて価値を可視化する手法を検討する。

テーマ2|自動運転移動サービスの事業構造
自動運転移動サービスのハード・システムの整備が促進されるよう、官・民の役割と費用負担、資金調達手法を整理し、地域での合意形成と社会実装が進むよう、事業構造を検討する。

テーマ3|自動運転の関連情報のナレッジ化の推進
自動運転移動サービスでは、自動運転車の公道走行やインフラ整備の許認可を含む合意形成に向けて、様々な知見が求められる。社会実装が効率的に計画的に進むよう、手順やポイントを整理する。

□走行環境の安全性確保
テーマ4|走行環境の安全性確保

自動運転移動サービスにて、合理的な走行経路の選択や、安全対策の検討ができるよう、走行環境を道路構造単位で整理し、単位ごとに走行リスクを確認できる手法を検討する。

テーマ5|自動運転移動サービスの運用の安全性確保
システムが運転を担う無人自動運転移動サービスについて、安全性を担保しつつ事業者負担を減少させるために、従来運転者が担っていた運転以外の業務をどうすべきか検討する。

■今後の取り組み
日本総研は2022年度以降の活動計画として、2025年度までに40カ所以上で実現される、無人自動運転サービスの市場拡大に合わせて、自動運転の関連情報・制度整備を把握し、現場実装に向けた適切な支援・助言をする運営団体「現場実装サポートセンター(仮称)」の設立を目指す。

■担当
□RAPOCラボ企画(武藤一浩、泰平苑子、逸見拓弘)
□許認可を含む地域の合意形成
 テーマ1(岩崎海)、テーマ2(福山篤史)、テーマ3(小山一輝)
□走行環境の安全性確保
 テーマ4(尾形アンドリュー翔)、テーマ5(小山一輝)

■RAPOCラボ設立 当社リリース(2020年11月)
ラストマイル自動移動サービス「地域への実装」の研究会を設立

■本件に関するお問い合わせ先
創発戦略センター 泰平 電話:080-2300-4767
            Email:100860-RAPOC@ml.jri.co.jp
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