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Sohatsu Eyes

リサイクル環境の変化

2005年05月10日 木通秀樹


環境に関係ある仕事の人気は極めて高いものとなっています。しかし、「リサイクル」を自らの職業にすることには抵抗感のある人もまだ多いと思います。それは、やはり「リサイクル」というと、お金になりにくいボランティア的仕事という印象があるのでしょう。
確かにこれまでは、ボランティア精神を発揮する必要がある仕事が多々ありました。しかし、最近ではブックオフのように年間の売上が360億円を超えるような企業も出てきており、効率的にリサイクルすることによって急成長を遂げています。

このような変化の要因はどこにあるのでしょうか。実は、現在のように低成長な時代においては、買ったものは長く使う、中古品でもできるだけいいものを安く使うという傾向が強まっているのです。自動車を見るとその傾向は顕著です。自動車を10年以上乗る人は、10年前は全体の7%でした。ところが現在では20%に達しています。5台に1台が10年以上の車なのです。この数字を聞いて驚かれるとともに、納得される方も多いでしょう。長寿命化して中古品を利用する人が増えるのは、生活スタイルまたは社会の仕組みの大きな変化なのです。 創発戦略センターでは、現在自動車の補修用リサイクル部品の事業展開を検討しています。このプロジェクトでは、これまでリサイクル部品と縁が遠かった新車ディーラーの方が業績向上のための企業戦略として、リサイクル部品の積極利用に取り組もうとしているのです。

社会の仕組みとして、リサイクルされたものが自然に求められるようになってきています。弊社では、このような社会の変化をさらに加速するために、リサイクルの新事業を今年立ち上げようとしています。 社会の仕組みとして求められる市場をいち早く創出し、環境への貢献を行うとともに、雇用を創出していく。このようなことを本気で語れることはビジネスマンとして幸福なことではないかと思っています。

※eyesは執筆者の個人的見解であり、日本総研の公式見解を示すものではありません。
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