コンサルティングサービス
経営コラム
経済・政策レポート
会社情報

経営コラム

IKUMA message

次世代を担う若者への期待と応援

2016年09月27日 井熊均


 オリンピックに続きパラリンピックでも日本選手は素晴らしい成績を上げてくれました。順位で見ても、タイムなどで見ても、昨今の選手の力は我々が現役だったころと比較になりません。技術が違う、用具が違う、練習環境が違う、など我々の世代の言い訳はありますが、パフォーマンスの違いは認めざるを得ません。また、例えば、100mを11秒で走るのと10秒で走るのとでは、体にかかる負荷が全く異なりますから、今の選手の方が厳しいトレーニングに耐えていると考えるのが合理的です。スポーツの世界では、若者は確実に進化しています。

 こうした進化がスポーツの世界に限ったことと考えるのは不自然なことです。若者にとって、スポーツも数ある人生の選択肢の一つに過ぎないからです。スポーツの世界で起こっていることは他の世界でも起こっている、と考えるのが自然です。例えば、音楽やデザインの世界でも世界に通じる人材は生まれていますし、ベンチャービジネスの活躍も我々の時代とは比較になりません。

 一方、企業の中では10年一日のごとく、「最近の若い者は」という言葉が絶えません。確かに、だらしないと思う人もいますが、上述したような巷の流れを振り返ると、他の見方もあり得ると思います。「我々世代が若者の優れた点を見えていないのではないか」、ということです。見方を変えると、明日から若い人達の言動に光るものを感じられるかもしれません。

 過去の物差しを持ち出しても次世代の扉を測ることはできません。多少のリスクはカバーしよう、という気持ちで次の世代のチャレンジを応援することが普通になれば、今より大きな日本の可能性が見えて来ます。


※メッセージは執筆者の個人的見解であり、日本総研の公式見解を示すものではありません。
経営コラム
経営コラム一覧
オピニオン
日本総研ニュースレター
先端技術リサーチ
カテゴリー別

業務別

産業別


YouTube

レポートに関する
お問い合わせ