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Sohatsu Eyes

成長の持続

2004年09月14日 木通秀樹


最近の学生の就職先選定の動機の上位に「自分が成長できる企業」というものが出てきています。昨今、業界大手の経営破綻が相次ぎ、大銀行といえども統合や買収の対象となる中で、会社や組織に頼らず、自分自身の力で生きていくためには、何よりも自分を磨く必要があることを感じているからでしょう。
自分は、大学の非常勤講師として週1回の授業を受け持っています。

授業には100人近い学生が出席しています。そこで感じるのは、自分が学生だった頃と違い、授業を聞く態度がとてもまじめであるということです。自分の頃は、講義などというものをまじめに聞かないことが、かっこいいという風潮すらあったように感じます。ところが、今の学生はひそひそ話しをする人もなく、皆真剣に聞いています。自分には、学生が目を輝かせながら聞いているようにも感じます。それだけ、自分が何をやりたいのかを求め、何かを吸収しようという意欲が高いのでしょう。このような学生たちが、成長の場を求めることに納得するものがあります。
しかし、実際に社会にでれば、成長し続けることは容易ではありません。仕事に忙殺されて、自分の成長のことなど忘れてしまいがちです。特に問題なのは、社会という新たな環境に身をおいて、目的を見失うことです。成長のイメージが見えなくなり、結局日々の生活に流されてしまうのです。
こうならないようにするためには、成長を求めることから逃げずに、気持ちを持続できるような、独自の方法を持つ必要があるようです。毎朝5時に起きるなどの生活に規律を持たせる、定期的に座禅をする、マラソンをするなど、その方法は様々なものがあります。 今年も、来月から今期の授業が再開されます。私にとっては、学生たちのいきいきとした表情を見て、意欲を感じることができる講義の時間が、成長へのモチベーションを持続させる重要な時間となっています。

※eyesは執筆者の個人的見解であり、日本総研の公式見解を示すものではありません。
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