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リサーチ・アイ No.2024-011

米国、後払い決済の延滞増が消費下押しに ― 信用力が低い層の4割が同決済を利用 ―

2024年04月22日 立石宗一郎


米国では、後払い決済(Buy Now Pay Later:BNPL)の利用が増加。BNPLはクレジットカードと異なり、原則として分割払い時に利息などの手数料がかからないほか、厳格な審査を必要としないことから、若年層を中心に普及。市場規模は800億ドルへと近年拡大しており、消費者の2割程度が利用経験あり。FRBによる利上げを受けてクレジットカードの金利が上昇するなか、BNPLの利用拡大が足元の堅調な個人消費の一因に。

もっとも、BNPLの増加が先々の個人消費を押し下げるリスクに注意が必要。BNPLの利用者は若年層や信用力の低い消費者が多く、支払い能力を超えて消費しているケースも少なくない模様。信用状況別では、最も信用力が低い層の4割がBNPLを利用。足元では、クレジットカードの債務残高が増加しているほか、若年層を中心に延滞率が上昇。若年層の利用が多いBNPLでも、今後、支払いの遅延や延滞が増加する可能性大。

BNPLに関する規制が未整備であることも懸念材料。信用調査機関にBNPLに関する信用情報が共有されておらず、金融機関が借り手の負債状況を正確に把握できないため、金融機関が貸出態度を厳格化し、消費を下押す可能性も。


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