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ブロックチェーンを用いた名前解決 ~分散型ネームサービスの概要~

2024年03月21日 先端技術ラボ 會田拓海


本レポートでは、分散型ネームサービスの目的を整理し、プロジェクト事例を概観した。また、分散型ネームサービスの課題を踏まえ、分散型ネームサービスの今後を展望した。

ブロックチェーンやこれを基盤とするWeb3では、ブロックチェーンのアドレスでユーザを識別し、データを相互にやり取りする。しかし、このアドレスの可読性が低いことや、現在のTLD(Top-Level Domain)管理の中央集権性に対する課題感から、ブロックチェーンでドメイン名を管理する「分散型ネームサービス」が構想された。

分散型ネームサービスとは、ブロックチェーンを用いてIPアドレスやブロックチェーンのアドレスなどとの名前解決を提供するサービス。IPアドレスの解決を提供するサービスもあるが、従来のDNS(Domain Name System)を完全に代替するものではない。分散型ネームサービスに登録されているドメイン名が、マルウェアに悪用されたり、主要ブラウザやソフトウェアが認識できなかったりと、利用環境は整備の途上にある。

多数のアドレスやIDを統合的に管理する需要は高く、TLD管理のガバナンスの分散化も進むとみられる。分散型ネームサービスを実効的に利用するには、サイバー攻撃への悪用や不正な書き換えのリスクに備えてシステムの安全性を確保し、複数のTLD管理者が存在することで発生しうる名前衝突を防ぐために他のTLD管理システムとのルール調整を進めるべきと考える。

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