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リサーチ・アイ No.2023-077

米国で承認されたビットコインETFがもたらす影響 ~ 機関投資家等からの資金流入によりビットコイン一強に拍車か ~

2024年01月23日 谷口栄治


本年1月10日、米証券取引委員会(SEC)は、ビットコインを運用対象とする上場投資信託(ETF)11銘柄の上場を承認。本件は金融市場からの関心も高く、米大手資産運用会社ブラックロックが上場申請を行った2023年半ば以降、承認への期待感からビットコイン価格は上昇基調が継続。

今回のビットコインETF承認により予想されるのが、投資資金の流入。ETFでは、暗号資産を保有しなくても証券口座を通じて取引が可能となるため、投資家の参入が増加する公算大。実際、アンケート調査によれば、暗号資産に投資していない機関投資家の45%が今後3年以内に投資を開始する可能性があると回答したほか、上場後3日間で約9億ドルの資金が流入。

また、暗号資産市場におけるビットコイン一強に拍車がかかる可能性。価格上昇等を受けて、ビットコインの市場規模が拡大するなか、ETF投資が普及すれば、同コインのプレゼンスが高まる一方、小規模のコインが淘汰されるなど、暗号資産間の優勝劣敗が進み、投機的な金融行動や暗号資産を悪用した金融犯罪が抑制される効果も期待される。

わが国では、現状、ビットコインを含め暗号資産を投資先とするETFの組成は認められていない状況。今後、投資商品多様化の観点から暗号資産ETFの導入を検討する際には、米国におけるビットコインETFの普及状況や投資リスクなどが参考となろう。


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