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リサーチ・アイ No.2023-060

中国メーカーのEV攻勢に押されるドイツ自動車産業 ― 中国・欧州市場で売上1割減なら、ドイツのGDP▲0.3%減 ―

2023年11月22日 藤本一輝


ドイツの基幹産業である自動車産業の国際競争力が低下している可能性。欧州委員会の調査では、昨年から多くのドイツ企業が「競争的地位が悪化した」と回答。この一因として、中国の自動車メーカーが中国市場や欧州市場でシェアを引き上げていることが指摘可能。

中国の自動車市場では、豊富な資源と巨額の政府補助金を支えに電動化が進展。EVを主力とする中国メーカーがシェアを拡大する一方、ガソリン車を主力とするドイツメーカーの中国でのシェアは緩やかに低下。

欧州の自動車市場でも、中国製のEV販売が増加。中国市場では供給が需要を超過していることを受けて、中国メーカーは販路を欧州に拡大。ユーロ圏では、ユーロ圏外からの自動車輸入に占める中国のシェアは、コロナ前に比べ大幅に上昇。

当面、EV市場における中国の優位は変わらないと予想され、自動車産業の停滞がドイツ景気の重石になる見込み。ドイツは他のユーロ圏諸国と比べて、輸出や国内生産における自動車産業のウエイトが大。試算では、ドイツ自動車産業が中国市場と欧州市場でそれぞれ売上を10%減らした場合、ドイツの実質GDPは▲0.3%ほど減少。足元のドイツ経済はマイナス成長に陥っているだけに、自動車産業の競争力低下は痛手。


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