コンサルティングサービス
経営コラム
経済・政策レポート
会社情報

経済・政策レポート

国際戦略研究所 研究員レポート

【米国情勢報告】
米国におけるLGBTの政治的現在地
激化する「文化戦争」

2023年08月01日 市瀬由香里


■1. 2022年中間選挙で「中絶問題」がもたらした政治的インパクト

日本では聞きなれない概念かもしれないが、米国ではいま「文化戦争(Culture War)」が激化している。この「文化戦争」は、言い換えれば、「多様化する社会的価値観――人工妊娠中絶、性的少数者(LGBT等)、気候変動、人種問題、医療ケアアクセスなどといった、多様な問題を巡るイデオロギーの対立」である。

2022年中間選挙を例に挙げると、同6月の米最高裁判決による中絶の権利破棄が、多くの若者を怒らせた結果、民主党の成功を決定づけたと言われている。価値観のギャップは、最近の米国政治に大きな影響をもたらす傾向が年々顕著になりつつあり、2024年大統領選挙を巡っても、今後影響を与える可能性が高い。こうした「文化戦争」は、今や米国政治の趨勢を読むにあたっても、最も注視すべき問題になりつつある。

本稿では、「LGBTを巡る議論」に焦点を絞り、近年の米国における文化戦争の政治的現在地について分析したい。最近、日本では国会での「LGBT理解促進法」成立や、多くの芸能界のニュースを巡って以前に類を見ないほどLGBTに関する議論が活発になった。社会的認知は高まりつつある一方で、LGBTはまだまだ新しい概念である。米国での議論は今後日本でも起こりうる議論であろう。


[キーワード: バイデン政権、人工妊娠中絶、性的マイノリティ、LGBT、トランスジェンダー、ドナルド・トランプ、アメリカ2024年大統領選挙、アメリカの人口動態、Z世代、ミレニアル世代、保守VSリベラル]

【米国情勢報告】米国におけるLGBTの政治的現在地 — 激化する「文化戦争」


経済・政策レポート
経済・政策レポート一覧

テーマ別

経済分析・政策提言

景気・相場展望

論文

スペシャルコラム

YouTube

調査部X(旧Twitter)

経済・政策情報
メールマガジン

レポートに関する
お問い合わせ