業界初のインターネット為替予約を実現するとともに
銀行業務の効率化も実現
インターネットで外国為替先物予約取引
三井住友銀行では海外との輸出入取引をされているお客さまへのサービス強化のため、i-Deal(アイディール)と呼ばれるインターネットを通じた外国為替先物予約取引(為替予約)サービスを提供している。そのi-Dealの開発を担当しているのが、日本総研 銀行システム第二事業本部の為替システムグループである。
輸出入取引を行う企業にとって非常に重要な金融取引が「外国為替先物予約取引(為替予約)」と呼ばれるもの。輸出入取引において、契約時の為替相場と決済時の為替相場の差によって、為替差益、差損が生じるといった為替リスクがある。その為替リスクを解消するため、あらかじめ為替相場を確定させるのが為替予約である。
銀行システム第二事業本部為替システムグループの若山マネジャーは「従来の為替予約は銀行のお客さまが電話にて都度、銀行に為替相場を確認した上で取引を行っており、お客さまと銀行の双方に相当な事務負担が生じていました。また相場急変時には注文が殺到して電話が繋がりにくくなったり、常に電話に向かっていなければならないなど、時間的ロスがありましたが、このi-Dealにより、お客さまは自席にいながらインターネットで簡単に為替相場を照会し、取引ができるようになりました。」と語る。つまりお客さまのオフィスにディーリングルーム並みの機能をご提供する、お客さま、銀行の双方の業務効率化を実現したシステムと言える。
「開発にあたっては顧客ニーズの調査や、試作システムを作りアドバイスを受けるなど、ユーザーの手になじむシステムを徹底的に追及しました。特に秒単位で変動する為替相場を扱うため、画面遷移などのレスポンスは最重要課題であり、ミリ秒単位の性能を追求しました。またインターネットを通じてサービスを提供する為、性能面を維持しつつ高いセキュリティも確保することに苦労しました。」とi-Dealの開発当初からプロジェクトに参画している銀行システム第二事業本部・為替システムグループの山内は語る。
お客さまのニーズを意識したシステムの追求
「i-Dealは2001年10月よりシステム開発に着手し、翌年11月に日本で初めての法人向けインターネット為替予約取引システムとしてサービスを開始しました。その後、他の銀行も同様のサービスをスタートさせていますが、i-Dealは取り扱い通貨の拡大や、為替予約の期日変更、外貨振替など、さまざまな機能を追加しており、多くのお客さまからご評価をいただいています。その結果、i-Dealのご契約社数は1万社を超え、三井住友銀行の為替予約取引の約8割以上をi-Dealが受け付けています。また2006年2月より海外のお客さまにもサービスを開始するなど、常にお客さまのニーズを意識したシステム作りを心がけています。」と若山マネジャーはシステムの取組みについて語っている。
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