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介護施設等における認知症者の感染防止・安全管理策の手引き等に関する調査研究

2024年03月08日 城岡秀彦石田遥太郎、小林綾香、降旗理花


*本事業は、令和4年度老人保健事業推進費等補助金 老人保健健康増進等事業として実施したものです。

1.事業の背景・目的
 介護施設等における新型コロナウイルスやインフルエンザといったさまざまな感染症の拡大防止には、手洗い、マスク着用、対面での面会制限といった対策が有効であるとされている。しかし、認知症の方に対しては、一般的な感染防止策の実施が困難である場合が少なくない。例えば、マスク着用の目的が理解できずにマスクを外してしまう、常設しているアルコール消毒液を誤飲してしまう、といった課題がある。
 本事業では、認知症の方が感染症流行時にも介護施設等で安心・安全に生活できるよう、感染防止対策の課題に対して介護現場で試みられている工夫・アイディアを収集・整理した。

2.事業の概要
 感染防止対策を行う際に認知症の方に生じた課題と、それらの課題を解決するために行われている工夫・アイディアを収集するために、認知症ケアや感染対策に精通している看護師や介護職員、施設管理者に対するヒアリング調査を行った。その後、それらの工夫・アイディアについて、感染対策や認知症への対応の観点からの注意事項を確認することを目的として、感染対策等を専門とする医師、歯科医師および看護師に対するヒアリング調査を行った。これらの調査結果に基づき、感染防止対策を行う際に認知症の方に生じた課題と、介護現場で試みられている工夫をまとめた「介護施設等における認知症の方に配慮した感染防止対策の工夫集」を作成した(図表1)。
 なお、上記の調査・整理にあたっては、認知症、介護施設、法学等の有識者からなる検討委員会を設置し、助言を受けた。



3.事業の成果
 介護施設等の現場職員が試みている、認知症の方に配慮した感染防止対策の独自の工夫・アイディアを収集し、工夫集として一覧化したことが本事業の成果である。本事業で作成した工夫集は、ポストコロナ時代における認知症の方の特性や尊厳保持の観点を踏まえた感染症対策実施にあたっての一助となると考えられる。

4.今後の課題
 今後の検討課題には、認知症の方に配慮した感染防止対策の工夫に関する普及啓発が挙げられる。具体的には、今後、本工夫集を介護職員向けの教材・教育ツール等として活用する検討を進めていく必要がある。加えて、高齢者向け住まい(サービス付き高齢者向け住宅等)や在宅における認知症の方に配慮した感染防止対策の工夫に関する検討・とりまとめも、今後の課題である。高齢者向け住まいや在宅では、施設と異なる工夫・アイディアが求められると想定されるため、今後、高齢者向け住まいや在宅に焦点を当てた調査を行っていく必要がある。


※本調査研究事業の詳細につきましては、下記の報告書本文をご参照ください。
報告書

介護施設等における認知症の方に配慮した感染防止対策の工夫集

【本件に関するお問い合わせ】
リサーチ・コンサルティング部門 コンサルタント 城岡秀彦
E-mail:shirooka.hidehiko@jri.co.jp

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