ホーム> 経営コラム> IKUMA Message> 勝ち続けるために必要なもの

直前のページへ戻る
IKUMA message

勝ち続けるために必要なもの

2016年03月22日 井熊均


 リオのオリンピックに向けて各種目の日本代表が続々と決まっています。ベテラン、新たな世代共に、世界の舞台で思う存分力を発揮されることを願っています。一方で、残念なニュースもありました。特に、女子サッカーの日本代表がオリンピック出場を逃すという結果には大変驚きました。わずか数年前、ワールドカップやオリンピックであれほど活躍したチームに何が起こったのでしょうか。

 女子サッカーチームの残念な結果を聞いて、かつてボートのコーチをやっていた時のことを思い出しました。長い間大学のボート部のコーチをやっていて、後輩達と共に世界選手権に出場したことがあります。このことによって、ボートの漕法、トレーニング方法などについて強く自信を持つようになりました。しかし、しばらくすると、選手の質は劣っていないのに、世界選手権に行った時のクルーのようなタイムが出なくなりました。「こんな風にやっていたはずだ」、と思いながら練習をしても、タイムが思うように伸びなくなったのです。

 ある日、何年か前に、全日本選手権を制覇したクルーが技術体系をガラっと変えたのを見て驚いたことを思い出しました。「勝っているのになぜ技術体系を変えるのだろう」と思った時のことです。そして、伸び悩むタイムと向かい合うと、「世の中には、こうすれば勝てる、という定式などない」、ということに気が付きました。勝ったクルーがこなした練習メニューは、勝利を渇望する中、選手とコーチが試行錯誤で選択した結果にすぎないのです。先達に学ぶべきなのは、勝利への渇望を定式とも思えるほど具体的な体系に昇華させた努力なのでしょう。勝ち続けるために必要なのが、革新と具体化であることは、どんな分野にも共通しているのだと思います。
 (以上の話は、女子サッカーチームの敗因を指摘するものではありません)。


※メッセージは執筆者の個人的見解であり、日本総研の公式見解を示すものではありません。


■最新の書籍
『検証 電力ビジネス ~勝者と敗者の分岐点~』
井熊 均/日刊工業新聞社/2016年3月30日発行
いよいよ4月から電力小売の全面自由化が始まります。
好調なビジネス、課題を抱えるビジネス、岐路に立つビジネスに分け 30の事例を紹介、分析しています。