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社員の個性に応じた生活づくりの応援

2015年07月28日 井熊均


 いっとき、冷夏との予想もありましたが、今年は7月中旬から猛暑が続いています。弊社でも、健康管理とリフレッシュ、あるいは家族や友人と大切な時間を共にするために、夏休みの積極的な取得を推奨しています。また、夏の間は残業をできるだけ控えるようにもお願いしています。

 夏季に限らず、退社時間を早めたり、有給休暇の取得を推奨する企業が増えています。一方で、日本企業がグローバル市場で厳しい競争に直面していることに変わりはありませんから、企業経営に余裕があることが理由ではありません。社員の健全な生活づくりを応援するのが第一ですが、今後は、自由な時間の確保を後押しすることが企業の競争力を高めるという理解が大切になります。

 我々のようなシンクタンク・コンサルティング業では、個人生活の充実を応援することが業務の付加価値につながると考えています。最近では、業務で使う情報の多くがインターネットで集められるようになりました。情報を整理、分析するソフトウェアも普及して、以前より業務が効率化したことは間違いありません。しかし、こうして得られる情報や資料は、どこの企業でも手に入りますから、オフィスに長時間閉じこもって独自の価値を創り出すのは、むしろ難しくなっているのです。そこで大切になるのが、社員の個性に応じた生活づくりを応援することです。効率的でシステマティックな仕事ができる環境づくりに力を入れると同時に、社員を拘束する時間をできるだけ短くするのです。企業がマネージする時間と社員の個性を共鳴させようとする姿勢が、優秀な人材を惹きつけ、希少性のある価値の醸成につながっていくと思います。

 こう考えると、休暇の取得促進や残業の抑制の他にも、やるべきことがたくさん見えてきます。


※メッセージは執筆者の個人的見解であり、日本総研の公式見解を示すものではありません。
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