会社の垣根を越える。前例のないサービスを、限られた時間でどう形にするか
構想が動き出したのは2020年、コロナ禍で対面取引が減り、非対面取引の需要が高まっていた頃です。口座開設に占めるデジタルの割合は5割に迫り、ネット銀行への対抗も急務でした。提供会社の区別なく各社のサービスを使える、モバイル前提の次世代口座サービスをつくる。それがOliveの構想です。
各社のサービスをつなぐには、利用者が目にするアプリだけでなく、その背後にある40を超える関連システムを横断する設計が必要です。口座もカードも1つのIDで扱える利便性と、認証などセキュリティの担保を、同時に満たさなければなりません。企画構想からローンチまでは2年半しかなく、スピードと品質の両立が求められたのです。
金融分野の知識と技術力、グループを横断する視野。構想段階からの参画が短期実装を支えた
日本総研は、銀行、カード、証券、リースなどSMBCグループ各社のシステムを長年開発・運用してきました。それぞれの事業を深く理解しているからこそ、各社を横断するサービスでも最適なシステム構成と機能配置を描けます。個別に開発していれば、要件の調整と接続だけで膨大な時間とコストを要したはずです。
Oliveの開発プロジェクトにおいて、日本総研は企画段階から参画し、事業戦略とその意義を共有していました。会社ごとに異なる制度や業務の事情を踏まえ、どの機能をどのシステムに持たせるかを決める作業には、ビジネスの意図への理解が欠かせません。ピーク時には90部署、1,000名を超える体制のなか、IT面の全体調整役を担いました。
その中心となったのは、若手の頃から複数のSMBCグループ会社の開発に携わってきたエンジニアたちです。複雑なサービスをわずか1年半で実装することができたのは、顧客である各社とも意見を率直に交わせる対等な関係を築いている経験豊かなメンバーを軸に、現場が一体となって取り組んだからです。
金融とITの両方を知る力は、次の技術実装へと受け継がれます。SMBCグループの中核IT企業として、金融とITの最適解を形にし、豊かな社会の実現に貢献し続けます。