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リサーチ・アイ No.2021-010

3度目の緊急事態宣言、小売業でも雇用悪化の恐れ ― 大型商業施設への協力金に課題 ―

2021年05月11日 小澤智彦


3度目の緊急事態宣言が4月末に発令され、5月末までの延長が決定。飲食店への時短にとどまった前回とは異なり、今回は、売場面積が1,000平米を超える大型商業施設(除く生活必需品)にも休業を要請。宣言が延長される5月12日以降も、東京都と大阪府で休業が継続するほか、京都府と兵庫県で週末の休業実施。

大型商業施設の1店舗あたり売上高は、百貨店で1日1.4億円、家電大型専門店で870万円と、これまで休業・時短を求められてきた飲食業を大きく上回る規模。これを受けて、一律20万円とされた大型商業施設の協力金は休業面積に応じた支給に変更(1,000平米あたり1日20万円)。もっとも、百貨店への協力金は売上の約4%、家電大型専門店で約7%に過ぎず。売上の40%に達する飲食業とは減収カバー率に大きな差。

緊急事態宣言が一段と長引く場合や対象地域が広がる場合、大型商業施設の収益が圧迫され、雇用にも悪影響が及ぶ可能性。小売業のうち大規模店舗に従事する雇用者数は全国で約150万人弱にのぼり、雇用環境が悪化している飲食業・宿泊業に次いで非正規雇用者が多数。下げ止まりつつあった小売業の就業者数が再び下振れる可能性に要警戒。協力金の金額設定の見直しも含め、雇用に配慮した措置を講じる必要。
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