【ハイテク】「エルピーダメモリ、台湾の半導体3社と統合交渉」
=====≪quote≫ ≪評≫山浦康史〔研究員〕 DRAM市場の急激な悪化を受けての統合交渉であろうと考えられる。もともとエルピーダメモリは、携帯電話やデジタル家電向けの高付加価値なDRAM(エルピーダメモリではプレミアDRAMと呼んでいる)が強みであった。このプレミアDRAMは、コンピューター向けのDRAMと比較して市場価格が安定しているため、売上高に対するプレミアDRAMの売上高の割合が競合他社よりも高いエルピーダメモリはDRAM不況に対して比較的強かったと言える。しかし、プレミアDRAMは市場規模がまだ大きくないため、コンピューター向けDRAMの生産に強い力昌(パワーチップ)社と合弁で瑞晶(レックスチップ)社を設立したという経緯があった。 経営統合が行われればエルピーダメモリにおけるコンピューター向けのDRAMの割合が高くなり過ぎて、もともとの強みであった、安定性が損なわれてしまうおそれがあるのではないかと考えられる。 |