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ポータルサイト開設にあたって

2016年3月7日 足達英一郎


 女性活躍推進が、政府の政策の一丁目一番地に躍り出て、まもなく3年が経つ。当初、「女性が輝く日本」というキャッチフレーズは登場したものの、「仕事で活躍している女性も、家庭に専念している女性も、全ての女性が、その生き方に自信と誇りを持ち、輝けるような国づくりを進めます」と比較的ニュートラルだったのが、「成長戦略」の柱となりニュアンスが変わった。「女性の活躍は、しばしば、社会政策の文脈で語られがちです。しかし、私は、違います。成長戦略の中核をなすものであると考えています。女性の中に眠る高い能力を、十二分に開花させていただくことが、閉塞感の漂う日本を、再び成長軌道に乗せる原動力だ、と確信しています」とは、2013年4月19日の安倍首相の「成長戦略スピーチ」の一節だ。我が国の人口減少が避けられないなか、労働力人口縮小を少しでも食い止めるために、「働き手」としての女性の存在に注目しようする経済政策としての側面が鮮明になった。

 昨年8月28日に成立した「女性活躍推進法」は、一連の政策のひとつの到達点だといえよう。正式の法律名が「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」となっていることからも分かるように、今日的な女性活躍とは、一義的には「職場における活躍」を指している。

 企業の側も、女性活躍が(個社の)成長戦略に繋がるという仮説に賭けてみようという姿勢がいまのところ支配的だ。なにより、女性活躍推進の掛け声によって、「女性活躍にのみ積極的改善措置(ポジティブ・アクション)をとることは是か非か」、「男性が主体的に家事・育児等へ参画しなければ活躍推進は無理だ」、「男性を含めた、長時間労働の削減等の働き方改革こそが本質ではないか」などの本質的な議論が巻き上がったことには意義がある。

 一定規模以上の企業等に「自社の女性の活躍状況の把握・課題分析」「行動計画の策定・届出」などが義務付けられる今年4月1日以降、女性活躍推進施策は第二フェーズに入るといえる。「職場における女性の活躍」を軸にしながら、日本の企業と社会がどこまで変われるのか、その試金石となる出来事に次々と直面することになるだろうからである。

 そうした出来事を克明に捉え、背景を含めて丁寧に分析し、ソリューションを提示することが、このポータルサイトの狙いである。弊社研究員のさまざまな視点が、「女性活躍の推進を阻むものは何か」を立体的に鳥瞰できる場を創ることができれば望外の喜びである。                                                   

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